酔いどれ編集長のクラフトビール飲みある記(80)ヱビスブルワリートウキョウに行ってきた(その5)
前回までのあらすじ 4月3日にオープンした「YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビスブルワリートウキョウ)」へ行った。ガイド付きツアー「YEBISU the JOURNEY」を予約しようとしたら満員だったので、キャンセル待ちを登録。定員に空きが出ると登録者へ一斉にメールが送られ、早いもの順で埋まるとのこと。ツアーに参加できないことを想定し、まずは一人でミュージアムを単独で回った。その後、タップエリアでビアフライト(4種飲み比べセット)を注文した。 ◇◇◇ ビアフライトを楽しんでいるとき、ガイド付きツアーのキャンセル空きを伝えるメールが届いた。15時半から16時15分の回だ。急いで予約ページを開くと、キャンセルで空いたのは1人分。午前中はぐずぐずしていて逃したので「今度こそ」の気持ちで登録すると無事、「YEBISU the JOURNEY」の予約が完了した。早いもの順を制した満足感に浸りながら残りのビールを味わえた。 4つのグラスが空になったときには、ほろ酔い気分になっていた。各220ミリリットルだから880ミリリットル飲んだわけだ。それほどの量とはいえない。昼酒に加え、つまみも食べず、さらにツアーに参加できるという安堵(あんど)感がいい気分にさせたようだ。受付を見ると、キャンセル待ちのシステムを教えてくれた女性がいたので、予約できたことを伝えると、笑顔で「よかったですね」と喜んでくれた。 時刻は13時半。ツアー開始まであと2時間もあるので、タップエリアでもう1杯ビールを飲むとしよう。注文するのは決まっている。ビワフライトのリストに入っていなかった「ヱビス∞(インフィニティ)ブラック」だ。 ヱビスのブラック(黒)は、連載72「ビヤホールライオン銀座七丁目店に行ってきた」で「プレミアムブラック」を飲んだが、僕の好みの飲み方は定番ヱビスとブラックを1対1で割って飲む「ハーフ&ハーフ」。こちらも連載72で飲んだ(そこでの正式名称は「ヱビス&ヱビス」だった)が、これをよく飲んでいたのは東京・新宿にある太田トクヤの店だった。僕は中でも「池林房」と「浪曼房」に通うことが多く、そこで定番ヱビスを飲んでからハーフ&ハーフを頼むのが常だった。ヱビスのブラックは焙煎麦芽の香ばしさとコクと甘みがあり、それを麦芽の甘みがありながら苦くて芳醇(ほうじゅん)な定番ヱビスで割ると、コクと香ばしさと苦味と芳醇さがちょうどいいあんばいになるのだ。 ヱビスブルワリートウキョウには残念ながらヱビス∞のハーフ&ハーフは販売していない。あったとしても、まずは一度も飲んだことのないヱビス∞ブラックの単品をオーダーしていたはずだが…。注文して会計(1100円なり)を済ませると、ヱビス∞ブラックのコースターを手渡された。それをタップが並ぶカウンターに置くと、スタッフが銅製ジョッキにヱビス∞ブラックを注いでくれた。銅製ジョッキに注いでくれるのは高齢の男女3人が飲んでいるのを見ていたのでわかっていたが、泡がなければアイスコーヒーに思えてしまうだろう。それを狙っての銅製ジョッキなのか?