東大安田講堂に学生侵入、警備員けが キャンパスでは値上げ反対デモ
東京大学本郷キャンパス(東京都文京区)で21日午後10時半ごろ、「男性数人が警備員と口論している」と大学関係者から110番通報があった。警視庁によると、複数の学生がキャンパス内にある安田講堂に、閉門後に侵入し、制止しようとした警備員1人がけがをしたという。警視庁は警備員や大学関係者らから話を聞き、トラブルの原因を調べている。 【写真】東大の安田講堂=2021年3月、東京都文京区 東大を巡っては、大学が学内会議で来年度に入学する学生から授業料を引き上げる案を示し、一部の学生が抗議デモを実施し、大学側と対立している。21日夜は、学生と藤井輝夫総長が意見を交わす集会「総長対話」がオンラインで開かれ、同キャンパスでは反対する学生らによる集会などが開かれていた。 「総長対話」が終わった後の21日午後9時ごろ、安田講堂前には学生ら約100人が集まっていた。大音量の音楽が流れるなか、歌を歌うなどしながら、授業料値上げへの抗議の声を挙げていた。 午後10時ごろに、約30人の学生らが安田講堂の玄関前に移動。「値上げの白紙撤回」や「経済的に困難な学生への支援の拡大」などを訴える総長あての要望書を読み上げるなどし、警備員や大学職員に対して、藤井総長に面会させるよう求めていた。(長妻昭明)
朝日新聞社