「世界一高いスラム」と呼ばれた南アフリカのタワマン「ポンテタワー」の画期的な治安改善が話題に
1975年に白人富裕層向けのタワーマンションとして建造されたものの、アパルトヘイト(人種隔離政策)廃止後の混乱で荒廃。ギャングや貧困層の巣窟となり「世界一高いスラム」という不名誉な称号をつけられていた南アフリカ・ヨハネスブルグのポンテタワー。 【写真】世界一危険なタワーマンションに宿泊してみた 今、SNS上ではそんなポンテタワーの治安の画期的改善が注目を集めている。 「今は治安が改善され普通に住民が暮らしてる模様。」とその模様を紹介したのは会社員のGtbさん(@gtb_jk)。 Airbnbでタワーの52階に泊まることになったGtbさん。投稿によると、以前盛んに言われた生死に関わるような極度な治安の問題は今は改善されたようで、タワー入口やエレベーター前には警備員が配置されている。タワー内には住民が行き交い、広場では子供たちがボール遊びする光景も見られたというのだ。 Gtbさんに話を聞いた。 --今回、ポンテタワーに宿泊した経緯は? Gtb:「ヨハネスブルクに、スラム化したことで有名なタワーマンションがある」という話は以前から耳にしていました。南アフリカ旅行にあたり、詳しく調べていると「Airbnbでタワーの高層階に宿泊可能」と知り、面白そうだなと思い予約しました。もちろん、実際に泊まった方のレビューなども参考にし、タワー内部の危険性はそう高くないと判断した上で予約しました。 最初は「入ったら15秒で死ぬ」などの衝撃的なワードしか知らなかったので、タワーに入るなんて言語道断、近づくことさえ危ないのではないかと思っていました。しかし、実情を調べていく中でポンテタワーに対するイメージが少しずつ変わっていきました。 --実際に泊まってみて。 Gtb:1泊しかしていないので気付けていなかった点もあるかと思いますが、予想以上にタワー内の治安が良く驚きました。Xでもポストしましたが、子供たちだけで遊んでいる場面も見ましたし、気さくに挨拶をしてくれる住民も多く、目に映る範囲では平穏な日常そのものでしたね。 一方、タワー敷地外では一転して治安の悪化という歪な住環境も印象に残っています。タワーには警備員が何人もいて厳重なゲートも設置されていますし、ヨハネスブルグの生活事情を肌で感じました。 --投稿への反響について。 Gtb:率直に、予想以上の反響で驚きました。コメントを拝見したところ「タワー内の治安が改善されているのか!」と驚く方が多く、世界一危険なタワーマンションとしてのイメージが根強く残っていたのだなと感じます。投稿を見て泊まってみたいと思う方がいるかもしれませんが、先述の通り周囲の治安は悪く、またタワー中が100%安全というわけではありませんのでリスク承知の上でお願いしたいと思います。 ◇ ◇ SNSユーザー達から 「行ってはいけない場所みたいなやつで必ず名前が挙がる所だ」 「こういう感想を見れるのもXのいいところ。事前に知れることで対応もできるしね。でもほんと素敵なところですね。」 「神戸市長は万が一にもこうなる未来を危惧しているのだよ。」 など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。 一時、荒廃しきったポンテタワーを現在のように再整備するまでには、数々の困難があったようだ。タワーマンションが乱立する現代の日本の大都市部。同じ轍を踏むことがないよう願いたい。 Gtbさん関連情報 Xアカウント:https://x.com/gtb_jk (まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
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