浜松・平野美術館で色鉛筆作家の特別展 SNSで注目、立体絵の展示も
特別展「慧人(けいと)-色鉛筆で生み出すリアル-」が現在、平野美術館(浜松市中央区元浜町、TEL 053-474-0811)で開かれている。(浜松経済新聞) 【写真】撮影可能な立体絵の一部作品 大阪を拠点に活動する色鉛筆作家、慧人さんの初の個展で11月2日、開幕した。絵を描くのが元々好きだったという慧人さんは中学3年の頃、SNSで色鉛筆作家の作品を見たのを機に独学で挑戦し始めた。X(旧・ツイッター)を中心に作品を発表し6年ほどになるというが、フォロワー数が6万7000人を超えるほどの注目を集めている。個展の開催は、活躍ぶりを知った同美術館が慧人さんに声を掛けて実現した。 会場には新作1点を含めた52点を展示する。自宅で飼っているという文鳥をはじめミミズクなどの鳥類や、ネコや柴犬といった動物、菓子や飲料のパッケージなど多彩なモチーフをケント紙に描き、色鉛筆を使い分けて陰影も忠実に描く。中には、角度によって浮かび上がって見える「立体絵」と呼ばれる作品もあり、観覧者は作品の前で立ち位置を変えて見入っていた。制作過程や画材などを紹介するコーナーもある。開幕日には、同展を訪れた慧人さんから作品の説明を熱心に聞くファンの姿もあった。 「美術館で個展を開く機会に恵まれたことに驚いている。色鉛筆の生み出す質感を来場して感じてほしい」と慧人さん。同美術館学芸員の三浦風音さんは「影や光の表現が素晴らしい作品ばかり。筆致などを含めて、写真を通じて見る作品と、リアルな見え方の違いを比べてほしい」と話す。 同美術館の開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。観覧料は、一般=800円、中高生=300円、小学生=200円(土曜・日曜に限り小中学生は無料)。月曜休館。12月22日まで。
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