福井VS長野 「越前そば」と「信州そば」の違いとは・・・?双方のそばを徹底比較
数字での比較するとどうなるか
食べ方や味は、信州と越前ともにさまざまで甲乙つけがたい。そこで、はっきりと数字で順位が出るそば(乾燥子実)の収穫量と作付面積を比較する。
農林水産省の2022年度統計によると、作付面積は長野県が4310ヘクタール(全国4位)、福井県が3450ヘクタール(全国7位)。収穫量は長野県が3190トン(全国2位)で福井県が932トン(全国8位)。長野が勝った…。しかし、作付面積、収穫量ともに1位は北海道。しかも、作付面積2万4000ヘクタール、収穫量1万8300トンと圧倒的な差がある。王者北海道に及ばすという点では、長野と福井は同等と言えそうだ。
ここまで長野と福井のそばを比較してきたが、そもそも双方を比べることに意味はなさそうだ。だって、どちらもおいしいから。北陸新幹線延伸を機に、信州そばと越前そばの両方を食べればいいのだ。
福井県福井米戦略課の担当者は「北陸新幹線延伸を機に多くの人に福井のそばを知ってほしい。ぜひ福井県に来て、打ち立てを味わって」とPR。信州そばアカデミーの赤羽さんは「長野と福井の人がお互いにそばを食べに行き来したい」と話す。そばを通じた交流が信州そばの魅力をさらに広げると期待しており、「そばの麺は細いが、長くつながっている。そばと同じように、北陸新幹線延伸を機に人と人がつながればいい」と話した。