暑い中、八尾で咲き誇るシャクヤク──。12日の近畿地方は、高気圧に覆われ晴れ間が広がるとともに気温が上昇。気象庁によると、同日午後4時までに大阪府枚方市では最高気温28.3度を観測。和歌山県古座川町西川では29度を観測した。大阪府八尾市の久宝寺緑地では、シャクヤクが見ごろを迎えており、平日にもかかわらず多くの人でにぎわいをみせている。

[写真]敷地いっぱいに咲き誇るシャクヤク。色鮮やかな花はまだまだ見ごろが続きそう=12日午後、大阪府八尾市で

　同緑地の管理事務所によると、このシャクヤク園は広さが2300平方メートルで、その中に48種類、1600株（約5万輪）ものシャクヤクが咲き誇るという。敷地には「肥後シャクヤク」「見本市」「花畑」の3エリアが用意され、色とりどりの花を咲かせている。

[写真]まだつぼみも多く見ごろが続く。暑さをしのぐ人も=12日午後、大阪府八尾市で

　中でも「肥後シャクヤク」は江戸時代に熊本県に江戸時代から伝わる伝統園芸のもので門外不出とされてい たものの、1990年に大阪市鶴見区の鶴見緑地で開催された「国際花と緑の博覧会（花の万博）」で熊本県以外で初めて栽培・展示された後に大阪府が譲り受け、久宝寺緑地に移植したものだという。 　12日も八尾市内では最高気温27.3度を観測するなど暑い中、多くの人が訪れては写真撮影などを楽しむ。東大阪市から来たという男性（48）は「毎年来てるけど、ええ花を咲かせてくれる。こっちも写真の撮り甲斐があるわ」などとうれしそうに語る。 　八尾市から来たという40代の女性は「思ったより暑くなったんで日傘がないとしんどいですね。けど、今年もきれいに咲いてるから携帯でいっぱい写真撮りました」と笑顔で話していた。

[写真]咲き誇るシャクヤク=12日午後、大阪府八尾市で

　このシャクヤク園は入場無料。八尾市の大阪市平野区と東大阪市との境目付近に位置し、開園期間は21日まで。時間は午前9時半から午後6時までだが、13、14両日は夜間開園日として午後8時まで開園。ジャズや琴の演奏会なども開かれる予定となっている。また、「久宝寺緑地 シャクヤク園」というツイッターで最新情報を発信している。