名古屋土産の新定番?「小倉トーストラングドシャ」なぜ人気上昇 「ゆかり」「赤福餅」に続き、3位にランクイン
言うまでもなく、現在、小倉トーストは名古屋めしの1つとして認知され、県外からも多くの人が食べに来るほど。小倉トーストラングドシャの開発が始まったのは2010年。当時はひつまぶしや味噌煮込みうどん、味噌カツなどの陰に隠れているような、マイナーな存在だった。もちろん、小倉トーストをモチーフにしたお土産物もなかった。 ■小倉トーストの見た目と絶妙な味を表現 「開発会議では、饅頭やクランチ、分厚いバターサンドなどさまざまなアイデアが出ました。重視したのは、小倉トーストを商品からイメージしていただくことでした。まずは形を食パンに寄せることにして、四角くて薄く焼き上がるラングドシャを採用しました。マーガリンを用いて風味を出して、食パンの耳に見えるように四隅には焼き目を付けてあるのもこだわりです」(小村さん)
ラングドシャにサンドしている、小倉トーストの「あん」の部分は、小倉あんの風味をきかせたチョコレート。色も小倉あんに見えるようにこだわったという。 あらためて食べてみると、チョコ感よりもむしろ小倉あんの風味を強く感じる。また、それを引き立てているのが食パンに見立てたラングドシャだろう。あんの甘さとマーガリンの塩気が相まった小倉トーストの絶妙な味のバランスが見事に表現できていると思った。その背後では開発担当の4名の社員によって試作と試食が繰り返されたに違いない。
■小倉トースト系土産のパイオニアとして お土産物は味や見た目もさることながら、パッケージも売り上げを大きく左右する。それを熟知していただけに小倉トーストラングドシャのパッケージも相当こだわったようだ。 「仮に小倉トーストを知らない方が手にしてもご理解いただけるように、外装にも小袋にも小倉トーストの写真を載せました。パッケージのベース色も小倉あんを連想させる紫で統一することで高級感を演出することができました。さらに名古屋のシンボルである金シャチをあしらい、インパクト充分なパッケージに仕上がりました」(小村さん)