違法操業で拿捕の台湾漁船、日本側に担保金150万円支払いを保証 すでに解放
(台北、宜蘭中央社)与那国島周辺の日本の領海で違法操業したとして28日に日本の公船に拿捕(だほ)された台湾・宜蘭船籍のはえ縄漁船「富申」について、外交部(外務省)は30日、漁船の船主が担保金150万円を日本側に支払うことを保証し、漁船、船員ともに解放されたと発表した。 外交部の劉永健(りゅうえいけん)報道官が定例記者会見で説明した。台北駐日経済文化代表処那覇分処(領事館に相当)が、担保金の支払いを保証する文書を代理で提出。29日夜に漁船と船員が解放された。漁船は30日午前現在、台湾に向けて帰航中。 同部によれば台湾籍の船員8人を乗せた漁船は28日午後、北東部・宜蘭県蘇澳から40カイリ(約74キロ)、台湾側が設定する暫定執法線を5カイリ(約9.3キロ)越えた地点で操業を行っていた際、日本の海上保安庁から取り締まりを受けた。取り締まり地点は与那国島から12カイリ(約22.2キロ)以内の領海だった。 宜蘭県の蘇澳区漁会(漁協)は、船員が戻り次第、経緯について聞き取りを行うとしている。 (頼于榛、沈如峰/編集:田中宏樹)