Mayagekaが悲願の世界一に!eFootball世界大会を日本人が連覇!「もっともっとこのゲームを盛り上げていきたい」
『eFootball™2024』を競技タイトルとしたeスポーツ世界大会「eFootball™ Championship 2024 World Finals」は21日、都内のesports銀座studioで大会2日目を行い、コンソール部門とモバイル部門の世界チャンピオンが決定した。コンソール部門ではMayagekaが悲願の世界一に輝き、昨年のUDI(うでぃ)に続いて日本人が大会連覇を達成した。 【写真】「美しすぎ」「逮捕されたい」なでしこMFの1日警察署長に称賛続々 昨年12月に始まったバルセロナやバイエルンなど欧州各クラブの代表選手を決める「eFootball™ Championship 2024 Club Event」の勝者12名と「eFootball™ Championship 2024 Open」の地域予選を勝ち抜いた上位者20名の総勢32名(コンソール部門16名、モバイル部門16名)が集結。大会1日目の前日20日にはグループステージが行われ、各部門で準決勝に進出する4名が出そろった。 モバイル部門唯一の日本人選手としてグループステージを突破したGu_038gamesは準決勝でBRU_Jxmkt(タイ)と対戦。息詰まる熱戦の末、1-0で勝利し、決勝進出を果たした。「緊張が行くところまで行って、考えるより先に手が動いている感じだった」。会場内にも緊張感が張り詰める中、世界一に王手をかけ、「決勝に行くなんて自分自身が信じられない」と照れ笑いを浮かべていた。 コンソール部門では、唯一の3連勝でグループリーグを突破したe日本代表のAxが準決勝でThe_Palma(スペイン)と対戦。先制を許しながら3-1の逆転勝利で決勝進出を決めた。1点を追う展開にも「昨日のグループリーグでも開始10分で点を決められる試合があった。(2-1で逆転勝利した)その試合を経験したからこそ、落ち着いてできた」と胸を張る。 前日のグループリーグでThe_Palmaと対戦していたTakakiからその特徴も聞いていたという。「Takakiから情報をもらって、対策もできていた」。日本人コミュニティも生かしたAxは決勝に向け、「e日本代表(として出場したeアジア杯)もアーセナル(のClub Event)も準優勝だった。そのリベンジもある」と頂点だけを見据えた。 ゲキサカFC所属のMayagekaは準決勝でNicanorER(ペルー)と対戦し、4-0の圧勝で強さを見せつけた。「完璧な試合。ほとんどペナルティーエリアにも入られていないと思う」と、相手にシュートを1本も打たせなかった。対戦相手のグループリーグの試合を見て、「プレスのかけ方が緩いなと。つないでいける感覚があった。サイドの(守備の)対応も怪しいと思っていて、そこを狙えた」と、入念な対策が功を奏した。 2017年から2019年まで3年連続で世界大会に出場し、3大会連続ベスト8に輝いた実績を持つMayagekaだが、世界一の経験はない。「初めて世界大会に挑戦したのが7年前。ここまで長い長い道のりだった。そこへの思いは自分の方が強いと思うし、絶対に勝ちたい」と、日本人対決となった決勝へ意気込んだ。 モバイル部門の決勝でGu_038gamesは、準決勝をPK戦で勝ち上がってきたRentao(ブラジル)と対戦。立ち上がりに決定機を迎えたが、シュートは枠を外れてしまった。「普段ならもう一歩前に行ってGKをかわして流し込むところで、逆に落ち着き過ぎて、外から巻いて蹴ろうと思って外してしまった」。先制のチャンスを逃し、その後2失点。0-2で世界一まであと一歩届かなかった。 「(決勝の)熱気は伝わってきていたけど、(今大会)5試合目で空気感に慣れて、その慣れが逆に良くない方向に出てしまった」。21歳の大学3年生はそう悔やみながらも、「初めての国際大会でここまで来れたことは自分をほめたい」と胸を張り、「一度は絶対にあのトロフィーを掲げたい」と、真横で歓喜に沸くRentaoの姿を脳裏に焼き付けていた。 日本人対決となったコンソール部門の決勝はキックオフからの流れそのままにAxが先制した。しかし「キックオフから一回も(ボールに)触れなかったので、『あっ』ぐらいだった」とMayagekaは動じることなく、先制したAx自身も「どちらも試合に入り切ってないというか、フワフワしている感じだった。入っちゃったという感じで、逆に向こうに気合が入って、向こうに流れが行くかなと思った」と、試合のペースを握るには至らなかった。 するとMayagekaが前半21分にセットプレーから同点に追いつき、前半29分、前半39分と立て続けに連続ゴール。3-1と突き放し、一気に勝負を決めた。日本人対決ながら公式大会では初対戦となった両者。MayagekaはAxについて「プレスのかけ方がうまかったし、やっていて気持ち悪かった。パスコースも切ってくるし、途中からジルーとは競らずに落とした先に動いてきていた。試合をしながらお互いちゃんと駆け引きし合っている感じがあった」と、その印象を語った。 一方のAxは「上手いというより強い。強い技だったり、その場その場でいい選択をしてくる」とMayagekaの強さに触れながらも、「自分は相手によってやり方を変えず、自分のやりたいサッカーをやって勝つのが一番気持ちいいと思っている。自分のミスが続いたのが良くなかった」と、敗因はあくまで自分自身にあると指摘した。 e日本代表として出場したeアジア杯、アーセナルのClub Eventに続く準優勝。「今年は準優勝のコレクターなのかな」。そう苦笑いしながらも、「それを自分のネタにして、切り替えて次の大会に臨みたい」と顔を上げた。 悲願の世界一に輝いたMayagekaは試合終了のホイッスルが鳴る直前から目を潤ませ、トロフィーを掲げたときには感極まった様子も見せていた。「本当に長かった。でも、苦労したからこそ、ものすごくうれしい。これ以上の言葉は出てこない」。前作品であるウイニングイレブンシリーズから日本の大会シーンを牽引してきた31歳のレジェンドは、世界チャンピオンの肩書きを背に「もっともっとこのゲームを盛り上げていきたい」と力強く誓った。