朝鮮日報が選んだ2024年韓国10大ニュース
■45年ぶりの非常戒厳…3回目の大統領弾劾訴追 政局の不透明性が韓国民主化以降で最も高まった。12月3日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は巨大野党の暴挙に対抗し、「国家を正常化する手段が必要だ」として、非常戒厳を宣言した。非常戒厳は国会の決議で解除されたが、11日後に国会で弾劾訴追案が可決され、尹大統領は職務が停止された。民主党主導の国会は韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行も弾劾訴追した。尹大統領は弾劾審判と捜査機関の捜査を同時に受けている。 ■写真で振り返る2024年韓国10大ニュース
■務安空港でチェジュ航空機爆発…乗客乗員181人中179人死亡 12月29日午前9時3分、タイ・バンコク発務安国際空港(全羅南道)行きのチェジュ航空2216便が胴体着陸後に滑走路を外れ、計器着陸装置(ローカライザー)が設置されたコンクリートの構造物に衝突し爆発。乗客・乗員181人のうち179人が死亡した。韓国で発生した航空事故としては最多の人命被害を出した。1997年に228人が死亡したグアム島での大韓航空機事故以降で最悪の航空事故となった。 ■小説家韓江氏、韓国初のノーベル文学賞受賞 小説家の韓江(ハン・ガン)氏が10月、韓国人、そしてアジアの女性としては初のノーベル文学賞を受賞した。スウェーデン・アカデミーは「過去のトラウマや、目には見えない一連の縛りと向き合い、人間の命のもろさを浮き彫りにした」「詩的かつ実験的な文体で、現代の散文における革新者となった」と選定理由を明らかにした。12月にストックホルムで韓氏が記者会見を行った3日前、韓国では非常戒厳が宣言され、1979年の戒厳下の光州を舞台にした韓氏の代表作「少年が来る」が改めて注目を浴びた。 ■原発・防衛産業・化粧品・韓国食…「K産業」全盛時代 韓国発の「K産業」が全盛時代を迎えた。脱原発による危機を克服した原発産業は、チェコやブルガリアなどで数十兆ウォン規模の受注に相次いで成功し、原発復興を主導している。防衛産業は3年連続で輸出額100億ドルを突破し、世界10大輸出国に名を連ねた。さらに、ハリウッドスターたちも夢中にさせた化粧品など「Kビューティー」、世界各地で即席麺や菓子類がブームを巻き起こした「Kフード」も加わった。 ■27年ぶりに医大定員増員発表…越年する政府と医療界の対立 韓国政府は2月、医学部の定員を2000人増員すると発表した。27年ぶりの増員だ。医療界の激しい反発を受け、政府は増員幅を1497人に圧縮することを決め、2025学年度の随時募集日程を終えた。しかし、専攻医約1万人と集団休学届を提出した医学部生は戻ってきていない。政府と医療界の対立が修復されない中、専攻医を「処断」するとを非常戒厳布告令の影響で医療の空白は年を越すことになった。