書くことで人生が変わる「コンテンツ手帳」の仕掛け人に聞く『目標を達成するための手帳術』
「文房具ソムリエ」として知られ、テレビやラジオなど多方面で活躍中の石津大(いしづ ひろし)さん。7歳から文房具屋の息子として店頭に立ち、40年近くにわたって文房具や手帳の変遷を目の当たりにしてきました。 書くことで人生が変わる「コンテンツ手帳」の仕掛け人に聞く『目標を達成するための手帳術』 そんな石津さんには手帳プロデューサーとしての顔もあります。なぜ石津さんが手帳に魅せられたのか、それは「文房具の多くはツールに過ぎないが、手帳だけは人の人生を変えるような経験を提供できる」と断言できるからだと言います。 社会のデジタル化が進み、会社も個人もスケジュール管理にスマホやPC上のアプリを使うことが多くなった今、あえてビジネスパーソンが手帳を使うとよいメリットとその活用法について伺いました。 文房具ソムリエが選ぶ、手帳に最適なおすすめボールペンもあわせてご紹介します。 目次 ビジネスパーソンが手帳を使うとよい3つのメリット文房具ソムリエが選ぶ、手帳におすすめのボールペン2選11月末までがチャンス! 「コンテンツ手帳」の選び方レジリエンスを育む「3つのよいことノート」が手帳に
ビジネスパーソンが手帳を使うとよい3つのメリット
1. 時間的・精神的な余白がつくれる 手帳にはスケジュールやタスクを記入するのが一般的な使い方です。しかし、石津さんは「それだけではもったいない」と言います。 10年ほど前から手帳をアウトプットツールとして使う風潮が広がってきていると指摘したうえで、 皆さんお忙しいとは思いますが、ぜひ「手帳時間」をつくってほしいと思っています。これは手帳に書き込んでいる時間だけではなく、実際自分がどんなことを考え、どのように行動したかということを振り返る時間でもあります。 と説明しています。 これまでの1週間を振り返ることで過去の自分に、これからの1週間の予定を見ることで未来の自分に会う。 このような意味合いでは、手帳時間をつくることは「自分会議をする」ことでもあるそうです。これが「経営者の方が多く手帳を使っている最大の理由」ではないかと石津さんは推察しています。 まずは5分でもいいからスマホを手離して、手帳を開くことによって思考をめぐらす時間をつくる。このようにして、手帳が時間的・精神的な余白をつくりだします。 2. 逆算思考を養える 具体的には、手帳にどのようなことを書き込めばいいのでしょうか? 自分が本当にやりたいことを忘れないために、手帳に書き出すことが重要です。私は今年絶対にやりたいことを1ページに1年分書くようにしています。 と石津さんは言います。 まずは自分がやるべきことや、達成したい目標を手帳に書き込みます。すると、それを達成するためには何をしたらいいのかを考えはじめるようになるというのです。 望ましい未来を起点として、その半年前にはどのようなことを達成していたいか、そのためには今月中にどのようなアクションを起こすべきかを考える。このような「逆算思考」が、日々手帳に書き込むことによって強化されていくと石津さんは説明しています。 3. 手書きをすると記憶に残りやすい また、手で書くと記憶に残りやすいという脳科学的なエビデンスも存在するそうです。 ChatGPTなどの生成AIが台頭し、デジタル機器を操作すればあらゆる情報が瞬時に飛び込んでくる昨今。そんな中、あえて時間をかけて手で書くことによって、人間の脳の働きに合わせて思考が変化し、情報が脳内に定着しやすいことを石津さんは指摘しています。 さらに、手書きの際には万年筆がおすすめなのだそう。 万年筆は鉛筆と同じく「とめ・はね・はらい」ができます。なので、自分の感情が言葉に乗るんですね。心に響く言葉はぜひ万年筆で丁寧に書いてほしい と説明し、「そうすることで自分の感情が残る手帳になる」とも話しています。