【独自】CM飛ばし問題で降格処分のTBSラジオ元代表取締役が強行開催した「厚顔無恥のゴルフ大会」
社長が降格したメディアの「大事件」
TBSラジオが、メディアの信用を損なう「大事件」を起こしたことを御存知だろうか。9月4日、同局は2年間もCM素材を「無断」で差し替えていたことを発表した。同社は6月19日にも別のCM素材で無断差し替えが起きたことを謝罪しており、7月3日の記者会見では、林慎太郎代表取締役社長(当時)が謝罪する事態にまで発展している。 【写真】TBSラジオ「CM無断差し替え」問題で浮かび上がった社長の「不祥事疑惑」 わかりやすく言えば、TBSラジオはスポンサーが流してほしいCMではなく、違うCMを放送し続けていたのだ。この件については「約7億円のCM枠を空売り」…TBSラジオ「CM無断差し替え」問題で浮かび上がった現社長の「不祥事疑惑」にて詳しく報じている。 9月4日の発表では、この事案の責任を取る形で「林慎太郎代表取締役社長が9月30日で辞任、10月1日付で代表権返上。取締役社長に降格」することが決定した。 ところが発表のあと、林氏は驚きの行動に出る。まだ代表取締役に就任中の林氏が、系列局の東京支社長を集めて「ゴルフ大会」を強行開催したことが本誌の取材で明らかになった。 TBSラジオ系列局の関係者はこう告発する。 「『林社長がゴルフ大会を開催する』という情報を聞いたのは、今年3月ごろの話です。当時は『Cの無断差し替え』が発覚する前で、林社長が三村会長の信頼を背景に権力を握っていた時期で、誰も逆らえませんでした」 ちなみにTBSラジオの系列局とは、JRN(ジャパン・ラジオ・ネットワーク)の加盟34局を指す。これまで、TBSラジオの社長が系列局の幹部を集めてゴルフ大会を開催したことはなく、今回が初めてだったという。
「9月いっぱいは代表権があるんだから」
「林社長が大のゴルフ好きということは広く知られていましたから、『自分の権力を誇示したいがためのゴルフ大会か』と社内でも噂になっていました。何しろ、会員になっている河口湖CCのコースのすぐ横にマンションを購入し、別荘にしているほどのゴルフ好き。子供もいないので、休日は夫婦でゴルフやスキー、サーフィンを楽しんでいるという話は、上層部の間では有名でした。 ところが、6月に『Cの無断差し替え』が公になった。これは、『放送確認書の偽造』いう、広告主とラジオ局の信頼関係を根底から揺るがす大事件です。TBSラジオだけの問題だけではありません。民放連(日本民間放送連盟)が、会員の放送局全207社に文書で厳重注意をし、C取引に関する手続きの再点検などを要請したほどです。 林社長自らも代表権をはく奪されて降格処分になったほか、会長の三村氏も会長を辞任しています。そのため、『いくらなんでもゴルフ大会は中止だろう』という空気が流れていました。ところが、9月上旬に『林社長のゴルフ大会が強行開催されるらしい』という情報が流れたのです。『まさかそれはないだろう』と誰もが思いました」 周囲の不安や疑問をよそに、林社長は9月23日にゴルフ大会を開催するに至った。さらに、この関係者はこう続ける。 「『9月いっぱいは代表権があるんだから』というのが林社長の言い分だったようです。ですが、9月27日に民放連は会員全社を対象にウェブ会議を行い、今回の問題を事例に、CM確認書発行に至るルールの厳守を徹底する説明と、再発防止の注意喚起を行うことになっていたのです。この問題は収束するどころか、ラジオ業界全体で今後の対策を早急に打ち出さなければならないという業界全体の問題へと広がりを見せていた。当事者の林社長も、もちろん承知しています。それでも強行開催した。どんな神経をしているのでしょうか。まるで反省していないとしか思えません」
