KREVA「行けるなら、絶対行っておけ」 大人になる世代に伝えたいこと
「好きだ」と思えることを続けるのが大事
KREVAは、これから大人になる世代に向けて「続けることが大事」だと、メッセージを送った。 シシド:いろいろな経験をなさっていると思います。それこそバイトをしていたときもあったし、音楽に向かっていたときもあったし、学校に通っていた時期もあって、いろいろな人と接していると思います。いま20歳を迎えた方がいっぱい聴いてらっしゃると思いますが、なにか伝えたいことや教えておきたいことはありますか? KREVA:いまの20歳はすごくうらやましいです。調べればすぐに答えにたどりつけるから。それはうらやましいなと思うので、興味があることがあったらとにかく調べて「これは好きだな」と思えるものは続けるのがすごく大事だと思います。 シシド:そうですねえ。 KREVA:続けることって、続けることでしかできないんです。やめた瞬間になくなるし。だから「ずっとその音楽を聴いているよ」とかは、けっこう簡単にできること。いや、簡単じゃないけどやりやすいことなのかなと思うんです。あと「これ好きだな」と思ったものをずっと集める、それにずっと触れる。そういう続けることは大事な気がするから、20歳ぐらいに「これだ!」というのが見つかっている、また見えてきているんだったら、それをずっと続けるというのは大事だなと思います。 シシド:確かに「好きこそものの上手なれ」「継続は力なり」という言葉があるように、本当によく言ったものですよね。 KREVA:だと思います。 シシド:好きなものを見つけたらぜひ、その「好き」を続けてほしいというお言葉をいただきました。ここでKREVAさんに20歳のころによく聴いていた曲をセレクトいただいたと思いますが、どんな曲を選びましたか? KREVA:いま本当に便利で、20歳のときは1996年で「1996 ヒップホップアルバム」みたいなので調べたらバーッと出てくるんです。そのなかで「わあ、これ!」と思ったのは、ジェイ・Zの『Dead Presidents』という曲。それは当時12インチのレコードで出ていたんです。そのインスト、いわゆるカラオケでいろいろなグループがライブしていたなと思って。みんな自分の曲を持っていないから、外国のアーティストのインストを2枚使って、ちょっと構成変えたりしながらライブをするというのがあったんです。ジェイ・Zの『Dead Presidents』が一晩で、違うグループで2回流れたりとか、そのくらい人気の曲だったんです。プラス「自分の好きな曲ってまさにこういうの」というものがすごく詰まっているなといま聴いて思いました。すごく切ないループでドラムがハードで、あとはラップという。『Dead Presidents』はレコードでしか存在していないので、いまでもそのレコードをたまに聴いたりしますが、ジェイ・Zが歌い直した『Dead Presidents II』というのが世に出ていて、みんなすぐ聴けると思うのでそれを聴いてもらえたらいいかなと思います。 KREVA:「Dead Presidents」は死んだ大統領という意味で、死んだ大統領というのはお金のスラングというか。亡くなった大統領たちがアメリカの米ドル紙幣になっていくじゃないですか。それでDead Presidentsイコールお金で「お金を稼ぐぜ」という歌です。