電化で利便性アップ ── 今月電化開業したJR武豊線。CO2排気量削減効果も
より地球環境にやさしい鉄道に
1886年3月1日、資材運搬する貨物線として武豊港(現在の衣浦港)駅~熱田駅間が開通。愛知県での最初の鉄道となった。これは東京~大阪間に建設される鉄道が国防上の理由から中山道経由と決定され、武豊港に基地を設けてレールや機材などの建築資材を海上輸送することとなったためである。その後、幹線鉄道が東海道経由に変更され、大府以北が東海道線に組み込まれることなり、浜松駅~大府駅間が1888年に開業すると大府駅~武豊駅間が支線となり、1909年の線路名称制定で正式に“武豊線”と命名された。 現在、大府駅(大府市)~武豊駅(武豊町)間の19.3キロを結ぶJR武豊線は、名古屋都市圏の通勤通学輸送を担う路線として1日平均約1万1000人(2013年度実績 ※東海道線と輻輳する大府駅を除く9駅合計)の乗客が利用している。 JR東海広報部の担当者は、「2010年から工事に取り組んでおりました武豊線の電化開業をようやく迎えることができました。工事中は沿線にお住まいの皆様にご理解をいただき、計画通り工事を完了することができました。ご理解とご協力をいただいたことに感謝いたします。武豊線はより便利に、より地球環境にやさしい鉄道になりますので、今後とも一層ご利用いただければと思います」と話し、JR東海にとっても待望の電化開業だったようだ。 通勤や通学だけでなく、春の陽気に誘われてJR武豊沿線の観光に出かけてみては。という提案も一興だが、歴史ある愛知の鉄道路線と車両が刷新したという点に、鉄道ファンならずとも、注目してみてはいかがだろうか。 地図URL:http://map.yahoo.co.jp/maps?lat=35.008803924283065&lon=136.96182103172637&z=14