〔東京外為〕ドル、156円台半ば=調整売りで下落(23日午前9時)
23日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前週に進んだ急速なドル買い・円売りの反動で調整売りが強まり、1ドル=156円台半ばに下落した。午前9時現在、156円56~57銭と前週末(午後5時、156円83~83銭)比27銭のドル安・円高。 前週末の海外市場では、欧州時間はおおむね156円60~80銭台でもみ合い。米国時間の序盤は、市場予想を下回る11月の米個人消費支出(PCE)物価を受け、156円30銭台まで水準を切り下げた。その後、156円70銭台まで持ち直す場面も見られたが、中盤には米長期金利の低下で155円90銭台まで下落。終盤は、米長期金利の持ち直しを受け、156円40銭程度まで回復した。週明けの東京早朝も、おおむね同水準で小動きとなっている。 前週は、日米の金融政策決定を受け、ドル買い・円売りが急速に進行した後、週末にかけては巻き戻しが強まる展開となった。市場関係者は、「FRBが利下げ、日銀は利上げを行う方針は変わっておらず、将来的には日米金利差が縮小するとの見方から、一本調子でドル高・円安が進行する展開は考えにくい」(資産運用会社)と説明した。 東京市場は、前週に日米の金融政策会合を通過した上、クリスマス休暇を控えて参加者が減少するため、明確な方向感は出にくくなりそうだ。ただ、「すでに休暇に入っている参加者も相当数いるため市場が薄く、突発的なヘッドラインに反応して大きく振れる可能性がある」(同)との指摘も出た。 ユーロは、対円、対ドルで上昇。午前9時現在、1ユーロ=163円33~37銭(前週末午後5時、162円81~84銭)、対ドルでは1.0433~0434ドル(同1.0381~0381ドル)。