北陸新幹線の延伸ルート 年内決定を断念「地元同意が最優先」京都で地下水への影響懸念 仏教会も反発
(中谷しのぶキャスター) 改めて今回検討されていた3つのルートですが、敦賀から新大阪までの間、京都で3つの案がありました。詳細はこちらでです。
京都駅を「南北に貫く案」と、「東西案」、そして「桂川案」の3つがあって、今回、「東西案」はなしで、「桂川案」と「南北案」に絞った。つまり、1つの案には絞れなかったということです。 それで、今月中にルート決定することを断念して、再来年3月末までに着工することも困難、との見方が出てきたということです。
今回、与党のプロジェクトチームの西田昌司委員長は、このように話しています。 「地下水への影響に強い懸念があった東西案を今回、外しました。地元からの懸念は非科学的な根拠もたくさんあって、科学的知見に基づいて説明していかないといけない。地元の同意を最優先でやりたい」ということです。 では、科学的知見とは何か、と見たときに、来年8月までに示される環境影響評価書、これが8月までに公表されるということです。
地元・京都の皆さんからも、このような声が上がっています。 京都仏教会からは「千年の愚行」「京都が京都でなくなる」トンネルが地下水を途絶えさせ、地盤沈下を起こすことなどを危惧されています。 染物業にとっても「水は心臓であって、この水がないと仕事ができなくなる」という声が上がっています。 地元の皆さんの同意というのが必要になりますよね。 (横須賀ゆきの解説委員) そうですね。特に地下水などの影響は、トンネル工事なども含めてリニアでも問題になっているので、改めて検証がすごく重要だなと思います。 本当に必要だったら、こんな長い年月かけなくても、急いで着工して他のルートを探すことになるんですよ。ただ、整備新幹線もそうですが、リニアも着工してて、そもそも東海道新幹線が元々あってという中で、この北陸新幹線の延伸が、どのくらい人口減少が進む中で必要なのかどうなのか、ルートの再検討も含めて改めて、未来を描くときに検討するのも一案じゃないかなと思います。 (中谷キャスター) 総合的に考えていかないといけないですね。