佐賀県武雄市のふるさと納税返礼品の発送遅れ、業務委託業者に3800万円支払い命令…佐賀地裁武雄支部
佐賀県武雄市のふるさと納税の返礼品の発送に遅れが生じた問題で、市が業務を委託していた大平商会(武雄市)に対して計約3800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、佐賀地裁武雄支部(益留龍也裁判官)であった。益留裁判官は同社の債務不履行を認め、同社に対し計約3800万円の支払いを命じた。
判決によると、市は同社に対し、2020年度と21年度のふるさと納税返礼品の発注などに関する業務を委託し、20年9月~21年3月分約1億916万円、同年4~8月分約416万円の委託料を支払った。だが同社は20年度分の返礼品の一部を発送することができず、市は損害を被ったなどとして、発送できなかった分の委託料と契約解除に伴う違約金の支払いを求めた。
市は「主張が認められたと認識している。配送遅延を起こした事実を重く受け止め、再発防止に努める」としている。
同社は20年度の返礼品である米と牛肉計2万6847件に発送の遅れが生じ、市は21年8月末に契約を打ち切った。市は同社に対して賠償金を請求したが、入金されなかったとして提訴していた。