パンデミック新条約、WHOトップ「合意確信」 米次期政権に懸念も
[ジュネーブ 10日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は10日、感染症によるパンデミック(世界的大流行)発生に備え各国の協力を強化する国際条約について、トランプ次期米政権が支持するか疑問視される中でも2025年5月までの合意を確信していると述べた。 この条約はコロナ禍における失敗を踏まえてWHO加盟194カ国が2年にわたり交渉しているが、右派の評論家らは主権を損なうと指摘しており、合意に至っていない。外交関係者らは、トランプ政権下で成立する可能性は低いとみている。 テドロス氏はジュネーブで行った記者ブリーフィングで「各国は来年5月に行われるWHOの年次総会(世界保健総会)までの合意にコミットしている。私はそうなると引き続き確信している」と述べた。 トランプ次期政権との今後の協力については、「WHOと米国の関係は実際、好ましい模範的なパートナーシップだ。われわれは長年協力しており、今後もそうなると考えている」と発言。「米国の指導者らは世界の他の国々が安全でなければ自国も安全ではあり得ないということを理解していると思う」と述べた。