国内初の商用EVの専用量産工場…北九州市の新興企業・EVモーターズ、2025年4月にも生産開始
バスなど商用電気自動車(EV)の開発を手がける新興企業のEVモーターズ・ジャパン(北九州市)は23日、北九州市若松区で一部が完成した専用組み立て工場を報道陣に公開した。商用EVの専用量産工場としては国内初で、2025年4月にも大型EVバス(乗車定員79人)の生産を始める。 【写真】建屋などが完成したEVモーターズ・ジャパンの組み立て工場=同社提供
組み立て工場は現時点で広さ約6500平方メートルで、当初は年間160台程度を生産する。敷地には完成車の検査棟や、試運転向けのコースなども備える。25年中に工場を約2倍に拡張するとともに、将来的に車種を小型バスやトラックなどに広げて生産能力を年1600台に引き上げる計画だ。総事業費は100億円を見込む。
EVモーターズ・ジャパンの佐藤裕之社長は23日、「世界で(温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする)カーボンニュートラルが加速する中、日本でEVの生産実績をつくっていくことは重要だ」と語った。
同社は19年創業で、現在は中国メーカーに製造を委託し、海外で組み立てている。現在までに国内のバス会社に計約70台を販売したほか、25年に開かれる大阪・関西万博向けに約150台を納品する。