日本ゲーム大賞2024は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』【TGS2024】
コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は2024年9月26日に、毎年恒例となる「日本ゲーム大賞2024」の受賞作を発表した。大賞には、任天堂の『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が輝いた。 【関連画像】司会進行を担当した前田美咲さんと伊集院光さん 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が2024年度を代表するゲームタイトルを選出する「日本ゲーム大賞2024」の受賞作品を2024年9月26日に発表した。 年間作品部門として発表された賞は、優秀賞、ブレイクスルー賞、ムーブメント賞、特別賞、ベストセールス賞。大賞は、優秀賞の中から1作品が選出された。これらは、日本国内で発売された作品を対象に、24年4月8日から7月19日までの一般投票と、日本ゲーム大賞選考委員会の審査を経て決定した。 加えて、経済産業大臣賞とゲームデザイナーズ大賞も発表した。 司会進行は、前田美咲と伊集院光。「めがねっ子の伊集院が見られるのはこの式典だけ」と言いながらめがねをかけ、発表に挑んだ。 ●大賞は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』 栄えある大賞を受賞したのは、任天堂の『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』。優秀賞とベストセールス賞も受賞し、トリプル受賞だ。 同作は、17年発売『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編で、前作の広大な大地に加え、フィールド上の物を持ち上げてつなげ、道具を作る「ウルトラハンド」や、新たな武器を作る「スクラビルド」といった新要素が追加された作品。 任天堂の登壇者は「投票してくださった人には、5歳の女性から86歳の男性までいたというデータを見せていただきました。開発当初から、目標は幅広い年齢の人に遊んでいただけることを目標にしていたので、まさにそのようなファンの支持のおかげで、このような賞をいただくことができました。すごくうれしく思っています」と喜びをにじませた。 大賞の表彰はユーザー代表が担当。まだ終わらせたくないと思ったゲームは初めてだと語るユーザー代表を前に、登壇者は「ダイレクトにお礼を言うことも、言われることもなかなかないので、泣きそうです。ありがとうございます」と感謝を述べた。 ●新設のブレイクスルー賞・ムーブメント賞 今回新設されたブレイクスルー賞は、独創的なアイデアやチャレンジにより、これまでにない新たなジャンルやゲーム性を生み出した作品に贈られる賞だ。 ブレイクスルー賞を受賞したのは、KOTAKE CREATEの『8番出口』。地下通路を観察し、異変がなければそのまま進み、異変があれば戻るルールの独創的なアイデアが評価されての受賞だ。 同じく今回新設されたムーブメント賞は、普段積極的にゲームをプレーしないユーザーを含む幅広いユーザーにアプローチし、記憶に残る実績を残した作品に贈られる賞。 ムーブメント賞を受賞したのは、Aladdin Xの『スイカゲーム』だ。 同社のプロジェクターに搭載したオリジナルコンテンツが基になっていて、Nintendo Switch版をリリースしたのは21年の12月。23年9月に、ゲーム配信者の配信をきっかけに人気が爆発し、新技や専門用語が開拓されるなど、ムーブメントを起こしたことが評価されての受賞だ。 ●経済産業大臣賞・ゲームデザイナーズ大賞 経済産業大臣賞を受賞したのは「プレイステーション」だ。 本来、経済産業大臣賞は、産業の発展に寄与された人物や団体を対象とする賞だが、日本の家庭用ゲーム産業の発展に大きく寄与したことからプレイステーションが受賞。 プレゼンターを務めた経済産業省の商務・サービス審議官、南亮氏は「日本政府は、ゲーム産業含めたコンテンツ産業を基幹産業と位置づけている。国益を考えて支援していかなければならない」との姿勢を示した。 独創性がテーマであるゲームデザイナーズ大賞を受賞したのは、Sad Owl Studiosの『Viewfinder』。 ソラ代表であり審査員長の桜井政博氏がプレゼンターを務め、実際に同作を壇上でプレー。同作はゲーム内で拾った写真の景色を、空間上に立体で投影することで進行するパズルゲームだ。 「(アイデアを思いついたとしても)本当に作れるのかどうかの部分に大きなハードルがある。そこからさらに楽しませることに成功した作品に、審査員一同びっくりしていた」と語った。