米裁判所が「選挙への賭け」を容認、賭博プラットフォームが勝訴
米連邦控訴裁判所は10月2日、米国人が米国の議会選挙の結果に賭けを行うことを禁止する以前の決定を覆した。コロンビア特別区の控訴裁判所は2日、暗号資産ベースの予測市場であるKalshi(カルシ)が、2025年にどの政党が下院や上院を支配することになるかの賭けに、ユーザーを参加させることを認める判決を全会一致で下した。 裁判所は先月、「議会選挙への賭けは、選挙の信頼性を脅かす」との米商品先物取引委員会(CFTC)の主張を受け入れて、選挙への賭けを禁止したが、その決定を覆した。 控訴裁判所は、CFTCが「選挙への賭けを認めることが、一般の人々が回復不可能な損害を被る」ことを示す十分な証拠を提示できなかったと判断し、「証拠が揃えばCFTCは再び賭けを阻止するための申し立てを行える」と付け加えた カルシの広報担当者は、同社が「非常に近いうちに」選挙結果に対する賭けをユーザーに許可する予定だとコインデスクに語ったが、具体的な時期は明らかにしていない。 CFTCは、米国で議会選挙への賭けを行わせるベッティング(賭け)市場の取り組みに長年反対してきた。同委員会は、選挙結果に賭けを行うプラットフォームへのライセンス付与を拒否してきたが、Polymarket(ポリマーケット)やPredictIt(プレディクトイット)などのプラットフォームは、当局の規制を回避する形で選挙への賭けを提供している。 選挙への賭けは、連邦レベルでは違法ではないが、テキサス州やネバダ州などの一部の州では禁止されている。ニューヨークに拠点を置くカルシは、上院および下院の選挙結果に対する賭けを提供したとして昨年11月にCFTCに訴えられた。 カルシはその後、CFTCの決定を覆すための訴訟を起こし、下級裁判所は9月6日にカルシの主張を支持する判決を下し、その1週間後に控訴裁判所もこれを支持した。しかし、CFTCからの申し出を受けた裁判所は、カルシに禁止命令を出していた。
Ty Roush