Asics×GALLERY DEPT.がリセール市場で20万円!? 普通に履いちゃってますが
デザインが好きで履いてるこのスニーカーが、まさかリセール市場でこれほど高値とは! 7月頭現在で、世界的なリセールで有名な「Stock X」で約90,000円~600,000円。 (サイズ違いで変わります。価格差ありすぎ) 日本のスニーカーリセール「SNKRDUNK」でも新品で90,000円から。 「メルカリ」では業者出店の未使用品で80,000~100,000円ほどで、中古の個人出品者は約140,000円や220,000円オーバーまでいたり。 【写真】2023年12月に発売された「GALLERY DEPT. × Asics GT-2160」。 2023年12月に発売された「GALLERY DEPT. × Asics GT-2160」の定価は42,900円。 ベースモデルのパーツをいじらず、コラボ相手のピスネームを取り付けてハンドペイントしたシューズ。 手仕事の手間を加味しても定価で十分に高い気が。 それがさらに跳ね上がるとは! わたしはモード系ファッション雑誌の編集者からはじまりメディア関連の仕事を続けて長い者ですが、裏原宿全盛の時代からストリート界隈にほぼ無知です。 どうやらこのコラボ相手のGALLERY DEPT.は、アメリカLAのリメーク系ブランドのようです。 ラグジュアリー・ストリートと呼んでいいのでしょう。 (間違ってたらすみません!イギリスのグライム音楽もラップに関心薄い人にはヒップホップでしょうし、それと同じ寛大な心でお許しを) Tシャツで50,000円ほどの、LA発信ファッションらしい高価格帯。 このスニーカーのプレミア価格は、ブランド力あってこそでしょう。
わたしなんぞがこのスニーカーを所有している裏事情は、知り合いにいただいたから。 リセール業者ではありません。 たくさんあるスニーカーのなかで、 「これかわいい!」 と気に入ったのが偶然にもこれでした。 (女性誌歴が長いため「かわいい」が自分の標準口語になってます。大人男性には違和感あるでしょうが、わたしの感覚だとがこれは「カッコいい」より「かわいい」) メタリックダッド系(いまつくった造語)の勢いをリードするアシックスらしい、クールなのかダサいのかよくわからない配色。 (褒めてます) アクション・ペインティング好き(画家ジャクソン・ポロックのファン)にはたまらないインクの垂れ方。 グラフィティ(街の落書き)でのスプレー缶塗料がシューズに垂れた様子の表現のようです。 ペイントの色も美しいのか野暮いのか……。 (褒めてます) この調子でしたから「そんなにお好きなら」とギフトしていただきました。 コラボ品とも知らず。 あとで「これ実はプレミアついてますよ」と教えていただきました。 街歩きに履かせていただいてます。 大注目されてるメタリックダッドなアシックスを、自分のワードローブに迎え入れられました。 もちろん、売って稼ぐなんてとんでもない話です! プレミア価値については、どうにも複雑な気持ちです。 確かにこの1足は楽しい。 楽しいのですが、アシックスの通常製品にも素晴らしいデザインがたくさんありますから。 わたしがこの記事をつくったことが、日本スニーカーの魅力をお伝えすることになれば幸いです。 アシックス、ミズノ、ムーンスター……。 海外でも評判なら、同じ日本に住む者として誇らしいです。
高橋一史|ファッションレポーター/フォトグラファー 明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。 ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
写真・文:一史