働く者には心に”鷹野”を…現代人に贈る至高の名言とは? 続編希望の声があふれるワケ。ドラマ『無能の鷹』最終話考察レビュー
仕事や人生に悩んでいる人にとっての道しるべに
鷹野を笑っていたはずが、いつの間にか憧れている私たちの“先輩”とも言える存在が鶸田(塩野瑛久)だ。営業部の面々が次々と新天地を見つけていく中、書類審査で落とされてしまう鶸田は最後まで転職先が決まらない。 これまでの鶸田であれば、焦って、ネガティブになり、どこからも求められない自分を卑下してしまっていたかもしれない。だが、鷹野と出会い、少しずつ変化していった鶸田は自宅でゆっくりと過ごし、「思ったより落ち込まない」日々を送っていた。 ようやく書類審査を通過し、面接へ向かった鶸田。そこでこれまでの経験はあまり活かせず、新たにスキルを身につける必要もあることを告げられる。だが、ただうろたえるだけの鶸田はもうそこにはいない。 「御社に私が必要とされるかはわかりません。ですが、私がこの仕事を必要としているんです」とまっすぐ言い放つのだった。 主演を務めた菜々緒はインタビューで「鷹野のように生きなさいと言われている気がした」と明かす。仕事や人生に悩んでいる人にとって鷹野はひとつの道しるべとなることを、全8話を通して示してくれた。 続編を待望する声があふれる中、次に画面で鷹野に会うまでに少しでも彼女のマインドを心に根ざしておきたい。 【著者プロフィール:まっつ】 1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。