青学大・若林が山上り5区で区間新 「最高に気持ちよかった」 箱根駅伝往路
第101回東京箱根間往復大学駅伝第1日は2日、東京・大手町から神奈川県箱根町までの5区間107・5キロで行われ、青学大が5時間20分1秒で2年連続7度目の往路優勝を果たした。3日の復路に総合2連覇が懸かる。 ◇ 最後の下り坂を駆け下りる。青学大の若林は両手を広げ、ゴールテープを切った。800メートル超の高低差がある5区で従来の区間記録を3秒更新。2年連続7度目の往路優勝に導いた若林は「最高に気持ちよかったです。(1時間)8分台を狙っていたので悔しいところもあるが、大満足の記録」と笑顔がはじけた。 過去2大会、5区を走った経験が生きた。45秒差の2位でたすきを受けた若林は序盤、先を行く中大に10秒程度離されるも、本格的な上り坂が始まる4キロ付近からペースアップ。前回大会区間2位で走ったレースパターンで中大を9・5キロで捉えた。 急(きゅう)峻(しゅん)な坂を一気に駆け上がる5区は寒暖差が激しくゴール後にしばらくして倒れ込んだ。「下で汗をかいて上で冷えてしまった」。脱水症状を感じながらも20・8キロを走り抜き、原晋監督に「若の神、ここに降臨」と言わしめた。 レース前、原監督は「お前らは格が違う。プライドを持って戦え」とハッパをかけた。出雲、全日本とも3位と苦戦。それでも他校がうらやむエース級が実力を発揮すれば往路優勝は当然だった。中大が飛び出した1区は10位と出遅れたが、2区黒田朝が従来の区間記録を超える区間3位、4区太田が区間賞の走りで盛り返した。原監督は「やはり別格だった」とたたえた。 2位の中大に1分47秒差。ライバルとみていた駒大、国学院大にも大差をつけた。原監督は「6区の山下りをきちっと走ってくれれば、その後も余裕を持って走れる」と復路決戦を見据えた。(石原颯)