レベルの低い担当者は「チェンジ」して当然である…転職エージェントの実力を見抜く「たった1つの質問」
■担当者を代えるリクエストは、当然の権利 ある日、相談者さんからの依頼メールに、こんな一文が書かれていました。 「転職エージェントの担当者って、代えられないんですか?」 結論から言えば、代えられます。当然の権利です。 転職エージェントも求職者も、人と人。水が合わないこともあります。ですが、それ以前の問題、というケースもあるのです。 たとえば、希望とズレている求人が送られてきて「なぜ、この求人を紹介してきたのか理由を説明してほしい」と伝えても、「●●さんに合っていると思ったからです」という説明になっていない返事をされる。面接に苦手意識があるから「面接対策をしてほしい」とリクエストしたところ、「熱意を伝えれば受かりますよ」などと丸投げされた。 すぐに担当者の変更に踏み切りましょう。 そうはいっても、「面倒な求職者」「クレーマー」とレッテルを貼られるのは避けたいところです。あなたの本来の姿ではありません。 面倒な求職者と思われず、「この人のために頑張ろう」と真摯に考えてくれる担当者に交代させるコツがあります。 ■担当者の変更希望メール「3つのポイント」 実際にWebディレクターの相談者さんと私が一緒に作り、優秀な担当者の交代を実現したメールを公開します(図表2)。 このメールによってそれまでの担当者からは、慌てて電話が来ました。相談者さんは「確かに気持ちのこもった謝罪はいただきました。でも、具体的な改善策はないと感じました」と厳しく判断しました。 最終的には「精神論は私には合いません。交代をお願いします」と毅然とした態度でお伝えしました。 次の担当者は淡々と仕事を進めるタイプの人で、転職活動は3カ月で決着しました。自分を押し殺さず、先に動いたことが功を奏した例です。 メールを送る際の大きなポイントは、三つ。「希望する企業の特徴」「必ず転職するという決意」「自分にも改善する気持ちがあること」です。 「いつでも交代できる」というカードを持っていることに気づけば、担当者との関係におけるストレスは軽減できるはず。「交代の切り札」は心が落ち着くお守りとして、ぜひ持っておいてください。 ---------- 佐野 創太(さの・そうた) 企業顧問、「退職学」の研究家 1988年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、2012年パソナグループに入社し、転職エージェントとして従事する。法人向けの研修会社に転職するも1カ月で早期退職し、無職となる。パソナグループに出戻り後、新規事業の責任者として求人サイトを立ち上げる。介護離職を機に2017年に独立。新規事業のマーケティング、コンテンツ、成長企業の人材育成の顧問として活動しつつ、退職学の研究家として20代から50代まで1200人以上のキャリアアップを実現させる。著書に『「会社辞めたい」ループから抜け出そう!転職後も武器になる思考法』(サンマーク出版)、『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)がある。 ----------
企業顧問、「退職学」の研究家 佐野 創太