2024年話題の映画総まとめ『あの花』『変な家』『コナン』『あぶ刑事』『キングダム』『ラストマイル』『推しの子』など
■ゴジラ、『ゴジラ-1.0』第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞、ハリウッド版も大ヒット
2023年11月3日に公開された山崎貴監督・脚本・VFXの『ゴジラ-1.0』。ゴジラ誕生(1954年)から70周年を記念した本作は、今年3月に行われた「第96回アカデミー賞」の授賞式で、視覚効果賞を受賞。これまで同賞をアジア映画が受賞したことはなく、史上初の快挙となった。ハリウッド映画に比べて低予算の中でも、山崎監督のもと、制作会社「白組」の確かな技術と知恵、チームワークの良さで最高の成果を上げられることを証明してみせた。最終的に日本での興行収入が約75億円(興行通信社調べ、2024年12月22日時点)を記録するヒットとなった。 一方、4月には『ゴジラ×コング 新たなる帝国』が公開され、日本での興行収入17.4億円(東宝発表、2024年12月23日時点)、世界興行収入では6位に入る5億7175万ドル(Box Office Mojo調べ、12月10日時点)の大ヒットに。「ゴジラ」という「知的財産(IP)」の強さ、可能性を国内外に知らしめた。24年11月には、山崎監督の脚本、VFXによる『ゴジラ』の新作映画の製作決定も発表された。 ■スタジオジブリ、『君たちはどう生きるか』第96回アカデミー賞長編アニメーション賞受賞&カンヌ名誉パルムドール 2023年7月14日に公開されたスタジオジブリ・宮崎駿(※崎=たつさき)監督の10年ぶりの長編映画『君たちはどう生きるか』が、「第96回アカデミー賞」長編アニメーション賞を受賞。『千と千尋の神隠し』以来21年ぶり2度目の受賞という快挙を成し遂げた。日本での興行収入は94億円(興行通信社調べ、2024年12月22日時点)。中国でも大ヒットし、世界興収は1.7 億ドル超に上っている。 5月には、フランスで開催される世界三大映画祭の一つ、「第77回カンヌ国際映画祭」で映画界への多大な貢献をたたえる「名誉パルムドール」をスタジオジブリが受賞。アニメーションスタジオに同賞が贈られるのは初めての快挙となった。授賞式にはジブリを代表して、宮崎吾朗氏が登壇した。 ■『あぶない刑事』『室井慎次』80年代・90年代の刑事ドラマが“復活”ヒット 5月には、70代になった俳優の舘ひろし、柴田恭兵が主演する映画『帰ってきた あぶない刑事』が公開。10月・11月には、60代の柳葉敏郎が主演する『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』が公開された。 『帰ってきた あぶない刑事』は、1986年にドラマ『あぶない刑事』が放送されてから38年、劇場版の前作『さらば あぶない刑事』(2016年)から8年、昭和・平成・令和、3つの時代にまたがる作品となった。タカこと鷹山敏樹(舘)とユージこと大下勇次(柴田)の破天荒な活躍を描き、浅野温子、仲村トオルといったドラマからのメンバーに加え、土屋太鳳ら新キャストが出演。前作の興行収入16億2500万円(興行通信社調べ)の記録を超えるヒットとなった。 一方、『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』は、1997年1月期に放送された連続ドラマ『踊る大捜査線』の最終回で、所轄の刑事・青島(織田裕二)と、キャリア官僚・室井(柳葉)が交わした“約束”から27年の時を経て、“青島との約束”を果たせなかったことを悔やみ、警察を辞めて故郷・秋田に帰った室井の“最後”の物語を描いている。 「踊る」シリーズとしては、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012年9月7日公開/興行収入59.7億円/動員471万人)以来、12年ぶりの新作。興行収入は『~敗れざる者』は18.5億円、『~生き続ける者』は15.9億円(いずれも東宝発表、2024年12月23日時点、上映中)で、シリーズ累計で500億円を突破した。さらに、『踊る大捜査線』の最新作となる『踊る大捜査線 N.E.W.』の製作、2026年に公開となることも発表された。