小泉今日子さん、いい意味での「おばさん道」…「シニア」じゃなく「ビンテージ」
小泉 黒猫を2匹引き取って、うち1匹は死んでしまったんですけど、今は、他界した母が飼っていた三毛猫と、雌2匹で一緒に暮らしています。2匹で私のお膝の取り合いで、もてる男の気持ちになっちゃう感じです。
村田 小泉さんは、なぜ設立した会社に「明後日(あさって)」と名付けたのでしょうか。
小泉 私が「今日子」なので、未来を感じる名前がいいなって思って。ちょうど、舞台を制作できる環境を作ろうと誘った方の名前が「明日子(あすこ)」さんだったので、今日、明日、明後日。出来すぎているけど、本当の話なんです。
村田 「次を見ている」という印象がすごくしますね。
小泉 そうですね。遠い夢じゃなくて、かなえられる夢を託せる未来に、という意味もあります。
村田 では最後に。今後してみたい事はありますか。
小泉 60歳まではコンサートなどの計画があるけれど、その先は白紙にしています。その時に、もっと歌いたいと思うか、俳優を頑張りたいと思うか、文章を書くために籠もろうという気分になるのか、サプライズとして楽しみにしているんです。
村田 私は、白紙になると思うと怖くなるんじゃないかと思います。でもまたそこに新たな何かを書けるかもしれないと思えば、楽しくなるのかもしれませんね。
小泉 しばらく白いままを楽しむのもいいかもしれないし、どこから点を書こうか、線を書こうかとかとやり直しても、きっと楽しいだろうと思っています。
やりたいこと企画、実現幸せ
会場からも、小泉さんに質問が寄せられた。
――何をしているときに幸せを感じますか。
小泉 私の体のどこかに猫が乗った状態で韓国ドラマを見るのが幸せな状態ですが、今は仕事などに対するアイデアが人生の中で一番ピカピカきている感じがするので、やりたいことを企画して実現していくのが結構幸せです。
――物事を決断する時に大切にしていることはありますか。
小泉 感覚的なんですけど、「これは絶対うまくいく。ピカーン」ってなる時って、本当にうまくいくんです。実は、その前にいろんなことを調べていたり、興味を持ったりして、自分の中でパーツがそろった時に「ピカーン」となる気がします。力ずくで進めようとすることって、あまりうまくはいきません。(高橋敦人、おわり)
◆こいずみ・きょうこ=1966年生まれ。82年にデビューし、歌手、俳優としてテレビ、映画、舞台、CMなどで活躍。2015年、自身が代表を務める「株式会社明後日(あさって)」を設立し、映画、舞台などのプロデュースも手がける。