タイムアップの瞬間に固めた強い覚悟。名古屋オーシャンズ・甲斐稜人「来年は優勝に貢献できたと胸を張れるように」【F1上位リーグ27節|ミックス/名古屋vs町田】
1月14日、Fリーグ2023-2024ディビジョン1ファイナルシーズン上位リーグ・第27節が行われ、名古屋オーシャンズとペスカドーラ町田が対戦。名古屋が2-1で勝利し、16度目のリーグ優勝を果たした。 実父である甲斐修侍監督から指導を受け、育成組織から長い時間を過ごした町田を飛び出し、名古屋への移籍を決意した甲斐稜人。7月30日には古巣相手に移籍後初得点をマークし、大きな話題を呼んだ。 オーシャンカップでの出場時間0分から、目の前の課題に一つひとつ取り組み、父を下してつかんだ優勝トロフィー。 試合を終え、甲斐に話を聞いた。
「もうちょっとできただろう」という気持ちがある
─優勝おめでとうございます。まずは試合を振り返っていかがですか。 今日はここ最近に比べて出場時間が短くて、それでも自分のプレーができるように意識して入りました。僕の持ち味のシュートとか、ドリブルを出せるタイミングもなかったですし、最初は特にちょっと固くなってしまいました。雰囲気での緊張とかは全くなかったんですが、今日のセットが普段とは違うメンバーでのセットだったので、そこで迷いとかも生じたのかなと感じています。 でも本当にチームは今日は勝つことがマストだったので、全力で勝つために貢献したいという気持ちでした。 ──リーグ終盤は特に出場時間を増やしたり、ファイナルシーズンは特に試合を決めるゴールを決めていました。シーズンをとおして、甲斐選手自身はどんな1年になりましたか? オーシャンカップの準決勝と決勝、あとはリーグ開幕戦も一秒も出れないところから始まって、その時は本当に「このシーズンどうなるのかな」って不安でしかなかったです。膝の怪我の影響もあって最初の3、4カ月は自分のコンディションも良くなかったし、全然試合に出れないだろうなと思ってチームの練習以外のところでもトレーニングを積んで、ベースをまず上げるところから始めました。そこから、篠田(龍馬)さんをはじめいろんな先輩やトレーナーさんに支えてもらって、少しずつ僕のプレーができるようになりました。本当に周りに助けられたシーズンでした。 ──オーシャンカップの決勝のあとには、篠田キャプテンから「“優勝して悔しい”と思う経験は、他では得られない」という、甲斐選手へのコメントがありましたね。 あの時そういう声かけてもらえなかったら、自分一人でその悔しい思いをもち続けなきゃいけなかったので、そうやって僕の心境を察してくれて、キャプテンが声かけてくれたのは助けられましたね。 ──チーム状況も停滞して、出れない時間はもどかしさをかなり感じていた? 最初は全然チームの力になれないなっていうところから始まって、もちろん悔しい思いもありました。でも、そうやっていろんな選手とかスタッフとかがサポートしてくれて、この気持ちに応えたいと、より僕のモチベーションを上げる時間になりましたね。正直、今シーズン終わってチームに貢献できたかと言われると、もうちょっとできただろうという気持ちがあります。来シーズンはいい状態でスタートから入れるので、この1年勉強になったことを生かしていきたいです。
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