静岡場所に101人力士集結 大相撲秋巡業 翠富士(焼津出身)寄り切りに大拍手
大相撲の秋巡業静岡場所が12日、静岡市駿河区の草薙このはなアリーナで開かれた。西前頭8枚目の翠富士(焼津市出身)ら静岡県出身力士を含む101人が気迫のこもった取組や稽古で観客約3800人を盛り上げた。静岡場所の開催は2019年以来5年ぶり。 横綱照ノ富士が土俵入りを行い、新大関大の里も迫力ある取組を見せた。翠富士が寄り切りで勝利すると、会場からひときわ大きな拍手が送られた。力士らによるはやし歌「相撲甚句」や、相撲の禁じ手を面白おかしく実演する「初っ切り」など巡業ならではの催しも繰り広げられた。 地元の相撲クラブに所属する子どもたちと力士のぶつかり稽古もあり、翠富士に胸を借りた上坂匠さん(静岡番町小4年)は「体を持ち上げられて力の強さにびっくりした。将来は力士になって横綱を目指したい」と語った。翠富士は「みんな小さいのに強いので、今後相撲界に来てもらってどんどん関取が生まれてほしい」と目を細めた。 県勢は翠富士のほか、幕下の吉井(焼津市出身)、毅ノ司(富士宮市出身)、序ノ口の雷鵬(富士宮市出身)も出場した。 ■翠富士「慣れ親しんだ空気で、いいなと思う」 ー静岡の良さや空気は。 「季候が良くて海も山もあっていい感じ。食べ物がおいしい。さわやか(のハンバーグ)や魚もおいしい。慣れ親しんだ空気で、いいなと思う」 ーさわやかのハンバーグはどうやって食べているか。 「オニオンソースで、残りの半分は塩こしょうで食べる」 ー巡業の会場に来てお客さんの反応は。応援してくれる人もたくさんいる。 「他のところよりも、県内は『翠富士だ』っていう声が聞けてうれしい。『頑張れ』って言ってもらえてありがたい」 ー子どもたちとのぶつかり稽古はどうだった。いい当たりもあって白熱した。 「ちょっと危なかった。痛み止めを飲んでいなかったら腰をけがしていたかもしれない(笑)」 ー前日のトークショーなどでファンと接してどうだったか。 「人前で話すのが苦手なのでちょっと緊張した。応援の声を受けるのでもっと頑張りたいと思う」 ー九州場所への意気込みは。 「できる限りいっぱい勝てるように頑張りたい」
静岡新聞社