2点差を追いつき延長でも追いついた新潟、初戴冠あと一歩 2発の小見は「自分のサッカー人生で一番楽しかった日になった」【ルヴァン杯】
◇2日 ルヴァン杯決勝 名古屋3―3(PK5―4)新潟(国立競技場) 初タイトルを狙った新潟は粘りの戦いも及ばず、PK戦で力尽きた。 2点のビハインドを追いつき、延長で許したリードも取り戻した。新潟ゴール裏を埋め尽くしたオレンジ色の大応援団に背中を押され、「ひっくり返すんだという気持ち。最後は気持ちの戦い」と松橋監督。パススタイルの信念はぶれず、揺らがない。追加タイムを含め134分間の激闘。勝利の女神はそっぽを向き、初戴冠の野望は霧散したが、指揮官は誇らしげだった。 「勝てはしなかったが、サポートしてくださる方々にあと一歩といえるような、いい戦い、いい景色を見せてあげられたんじゃないか」 逆襲の主役は、途中投入された22歳の小見だった。1―2の後半終了間際、敵陣ペナルティーエリア内でドリブルを仕掛け、倒された。VARが介入した末、PKと判定された。「めちゃくちゃ緊張したけど、後ろ(ゴール裏)に僕らのサポーターがいたので、落ち着いて蹴ることができた」。土壇場で右隅へ蹴り込んで同点。2―3の延長後半6分には長倉のパスを呼び込み、左足で冷静に流し込んだ。 「最高の雰囲気の中でプレーできた。自分のサッカー人生で一番楽しかった日になった」と小見。殊勲の2発。PK戦で涙をのんだが、その表情はどこかすがすがしかった。
中日スポーツ