2023年大躍進を遂げた フレグランス カテゴリー、2024年は持続可能性に注力か?
圧倒的な売上、強力な買収、革新的なローンチが続いた目覚ましい1年を経て、フレグランス分野の勢いが衰える気配はない。
大好調の2023年を締めくくるホリデーシーズンへの期待
サーカナ(Circana)の美容業界アナリスト、ジャクリーン・ウェンスカス氏によると、2023年のホリデーのフレグランスの売上高は数週間前に前年比を上回ったという。「第4四半期のフレグランスの売上高は好調なスタートを切った。12月2日までのドル売上高は2022年と比較して12%増加し、すでに2022年の第4四半期の総売上高にほぼ等しくなっている」。 ウェンスカス氏は、フレグランスの売上はクリスマス前の3週間に急増する傾向があるため、最終的な数字は昨年の売上データを上回る可能性があると付け加える。 セフォラ(Sephora)をはじめとする小売業者らは売上の急増に期待している。セフォラでは、12月24日まで、ビューティインサイダーを対象にフルサイズのフレグランスが20%オフだ。また、12月26日には新フレグランスコレクションのローンチが少なくとも1つ予定されている。これは、プレゼントにギフトカードをもらった買い物客の来店を狙った、クリーンリザーブ(Clean Reserve)のエチルアルコールを含まない敏感肌向けラインである。 これが、以前Glossyが報じたように、フレグランスにとって記念すべき年を締めくくる状況だ。上半期、LVMHのパフューム&コスメティクス事業は前年比で13%成長し、ロレアル(L’Oréal)のリュクス部門は全地域においてフレグランス部門の2桁成長を報告した。また、重要な買収も見出しを飾った。グッチ(Gucci)を所有するケリング(Kering)がクリード(Creed)を38億3000万ドル(約5454億円)で、ロレアル(L’Oréal)がイソップ(Aesop)を25億ドル(約3560億円)で買収した。
消費者からの詰め替え製品への高まる期待
フレグランス業界の好調が続くなか、多くの専門家からは、次の大きな機会は、持続可能性にあると考えられている。フレグランスの詰め替えカテゴリーは年間を通してゆっくりと成長しており、この分野のリーダーはフレグランス詰め替えの長期的な可能性に賭けている。 サーカナのウェンスカス氏は次のようにGlossyに語った。「詰め替え可能なフレグランスという発想は何十年も前からあったものの、つい最近までほとんど普及していなかった。詰め替え可能なフレグランスには新たな関心が寄せられており、フレグランスの消費者の5人に1人が詰め替えオプションのあるブランドから購入したいと述べている。とはいえ、詰め替え用市場の規模はフレグランス業界全体と比較すると小規模なので、そこには多くの機会がある」。