「プレミア12」侍ジャパンの守護神・巨人の大勢、代表参加の意義 WBCではダルビッシュに心酔、今季も復活の裏に代表での学びが
11月の国際大会「プレミア12」で侍ジャパンの守護神として期待される大勢投手(25)=巨人。シーズンの疲れが残る中でも代表に参加する意義を語った。 【写真】ダルの抜群の投球術に釘付けの大勢ら投手陣 宮崎市での代表合宿2日目の30日、ブルペンで投球練習中の藤平(楽天)が心地よいミットの音を響かせていると、ブルペンに入る予定がないはずの大勢が捕手の後方から見学。投球とタブレット端末に表示されるデータを見比べ、大きくうなずく場面もあった。 「藤平さんは高めの直球の力が強い。あのゾーンは自分も使っていきたいところなので、すごく参考になります」。楽天の中継ぎエースの投球を学び取り、自らの投球に生かそうと意欲的だ。 昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、宮崎キャンプから参加したダルビッシュ(パドレス)に心酔。技術面だけでなくデータ分析の手ほどきも受け、大会後も自らの状態を把握するため活用してきたという。 昨季は防御率4・50、14セーブと不振でWBCの影響とも指摘され、今季も右肩違和感で一時離脱したが、同0・88、29セーブでリーグ優勝に大きく貢献。復活の裏には代表での学びがあった。「疲労が溜まってフォームが崩れると、直球の回転数が毎秒200から300回転くらい落ちる。いいときは2500台後半なので、年間通じてキープできるように意識しています。感覚だけでなく、客観的なデータと照らし合わせるのは大事」 WBCで共闘した山本(ドジャース)、今永(カブス)、松井(パドレス)はメジャーへと雄飛。代表活動を成長の糧にしてきた大勢がプレミア12で世界一の守護神となれば、米スカウトが自身に向ける視線もさらに熱を帯びるに違いない。 (片岡将)