高校生の子どもが「パイロットになりたい」と言ってきた…どうすればいい? 悩む相談に“現役パイロット”などからのアドバイス続々
◆航空系を目指す高校生が助言
僕も現在高校生で、航空系の職業を目指しています。僕は航空系のなかでも航空管制官を目指しているのですが、そのために進学先を調べたことがあります。パイロットを目指す場合も少し詳しいと思っているので、アドバイスできればと思います。 パイロットを目指すためにはそのための学校に通うことになりますが、パターンとしては3つだと思います。1つは大学の頃からそのための学校に通うことです。いくつかの大学にはパイロットを育成するための学科を置いています。ここに通うと大学に通いながらパイロットになれ、卒業と同時に航空会社に入れたりします。 2つ目は普通に大学に通い、卒業後に航空会社にパイロット見習いとして就職することです。この方法はかなり狭き門です。毎年数人しか採用していません。少し前、コロナ禍では採用は0でした。 3つ目は、個人でパイロット養成のスクールに通うなどすることです。この方法は特に自家用機を飛ばす人に多いパターンかと思います。 高校生の段階でパイロットになる意志が固い相談者のお子さんの場合は、1つ目のパターンがおすすめです。大学に通ってパイロットを目指せるのはとても魅力的です。また、2つ目よりも門戸は広い気がします。もちろん倍率は高いですが。 いずれにせよ、保護者の方はお金の覚悟をしてください。どのパターンでもパイロットになるための研修費以外に、アメリカでライセンスを取るための渡航費や、航空身体検査などの細かい費用がけっこう掛かります。お子さんが無事にパイロットになれるように祈っています。(神奈川県 10代後半 男性 高校生)
◆費用の面を考えるなら自社養成
現役“空の運転手”です。日本の航空会社には、自社養成と呼ばれるパイロット要員として航空会社に就職する方法と、国の設立した航空大学校に入って訓練、卒業後に航空会社に就職する方法があります。 自社養成は社員になってから訓練するので訓練費は会社持ちです。航空大学校でも学費は国立文系並みですので、お金の心配はご無用ですよ。一部、私大がやっている航空学科はウン千万オーバーの学費と言われています。 パイロットは頭も大事ですが、航空身体検査がとても厳しく、超健康優良児でないとなれません。お体にご留意のうえ頑張ってください! ちなみに私は航空大卒ですが、航空大だと同期がそれぞれいろんな会社に就職します。卒業後も会社の垣根を超えた横のつながりがありますので、オススメです。(千葉県 40代後半 男性 会社員) (TOKYO FM「Blue Ocean」2024年9月6日(金)放送より)