トヨタ自動車 4強一番乗り!!増居が完封「残りの登板も先発で投げたい」
◇第49回社会人野球日本選手権準々決勝 トヨタ自動車4―0西部ガス(2024年11月6日 京セラD) トヨタ自動車が西部ガスとの準々決勝を4―0で制し、4強一番乗りを決めた。先発左腕の増居翔太投手(24)が散発の4安打完封で導いた。日本製鉄鹿島は三菱自動車岡崎を、三菱重工EastはJR九州を下し、それぞれ準々決勝に進んだ。 トヨタ自動車の増居が挙げた完封勝利は、阿吽(あうん)の呼吸に支えられていた。試合前日、慶大時代からバッテリーを組む1歳上の福井章吾から伝えられた。「変化球を多めにしよう」。西部ガスの強力打線を警戒し、大学時代から続けてきた直球中心の配球を見直した。そして今大会に向けて磨いていたスプリットを多投。「序盤で変化球を意識づけできた」と、4―0の9回は全て直球を結果球に3者連続三振に仕留めて締めた。 慶大3年時に福井とのバッテリーで全日本大学選手権に優勝。長くコンビを組む間柄でも、福井が「初めての配球」と明かす勝負手だった。増居は、今夏限りで現役を引退した佐竹功年から「ウイニングショットがないよな…」と指摘され、夏場に落ちる球を磨いた。そのスプリットを勝負球とし、大学時代を含めて2人では達成したことのない完封勝利を挙げた。 「できれば、残りの登板も先発で投げたいです」。2大会ぶりの優勝に向けて、新たな投球術で自信を深めた。(河合 洋介)