バスケ男子 日本が豪州と引き分け ホーバス監督「絶対このチームはうまくなる。間違いない」河村最終Qに執念の同点3Pシュート
「バスケットボール男子・国際強化試合、日本95-95オーストラリア」(23日、北海きたえーる) 【写真】第1クオーターは河村が躍動 まさに鬼の形相で攻め込む 世界ランキング26位の日本は、同5位のオーストラリアと対戦した。両国ともNBA選手は不在で、相手は若手中心メンバー。今試合は延長はなく、95-95で同点で終えた。 第1クオーター(Q)は、日本の強みの攻撃力が発揮された。前夜の試合で「自分ができたことはなかった」と、ゲームメークに苦戦していた河村が躍動。キレのあるドライブから得点を重ねると、ホーキンソンとの鮮やかなコンビネーションも見せた。素早いパスから富永の3点シュートも演出し、司令塔として役割を果たした。第1Qは29-23の大量得点でリードした。 第2Qからは攻撃が停滞。前半終了時点で49-49と同点に追い付かれ、第3Qは69-72とリードされた。 迎えた最終Qは、一進一退の激闘が続く。富樫が3点シュートで決めると、馬場のレイアップシュートで追加点。相手に95-92とリードされた残り18秒・3には、河村が執念の3点シュートを決め切り、95-95と同点にした。残り0秒4に痛恨のファウルで相手にフリースローを与えたが、オーストラリアが2本とも外して同点で試合を終えた。 チーム最多28得点の河村は「本当に勝ちたかった思いがある。(相手が外した)最後のフリースローも熱い声援、ブーイングがあったからこそ。勝利で喜びたかったのが素直な気持ち。2試合勝つことはできなかったが、学びのある試合になった」と振り返った。 この日29歳の誕生日を迎えたホーキンソンは「誕生日に試合があるのは日本でキャリアを始めて初めて。パリ五輪は最高の状態で臨みたい」と話した。ホーバス監督は「一歩一歩です。まぁ負けてない」と笑顔を見せ、「こういう2ゲームが大きかった。絶対このチームはうまくなる。間違いない」と力強く語った。 今回は勝敗よりも新たなコンビネーションや、五輪メンバー12人の選考の意味合いが強い試合。この日は第1戦で出番のなかった佐々木隆成、川真田紘也、ジェイコブス晶、井上宗一郎が出場。A代表デビューとなった佐々木は初得点を飾り、川真田は第1Q中盤に豪快なダンクをさく裂させた。井上はファウルをもらいながら3点シュートを沈める“4点プレー”でチームに活力を与えた。 パリ五輪で掲げる目標はベスト8進出。今後は7月5、7日に行う韓国との強化試合2連戦(ともに東京・有明アリーナ)を行う。今月28日には、五輪開幕まで「28日前」となるためNBA組も合流予定。国際強化試合で見つけた課題を、夢舞台までに修正する。 メンバー12人は以下の通り。 ▽PG 富樫勇樹、河村勇輝、佐々木隆成 ▽SG 比江島慎、富永啓生 ▽SF ジェイコブス晶、金近廉、馬場雄大、吉井裕鷹 ▽PF 井上宗一郎 ▽C 川真田紘也 ▽C/PF ホーキンソン・ジョシュ