小中学校再編案におおむね賛同得る 神余地区は再考要望 11月までの計画策定目指す 館山(千葉県)
館山市教育委員会が進める、市内全小中学校を対象とした学校再編の取り組みで、各小学校区で行われた地区住民らとの意見交換会が終了した。再編の方向性に対しては、神余小以外の小学校区でおおむね賛同する意見が得られた。市教委は、これらの意見を市の有識者会議に報告し、検討した上で、最終的な小中学校の再編計画を11月までに策定する方針だ。 少子化に伴う学校の小規模化などが進む中、市教委は子どもたちにより良い教育環境を提供することを目的に、2022年度から各地区で組織した「学校のあり方を考える会」や「学校再編委員会」と、再編に向けた協議、検討を重ねてきた。23年11月には、学校ごとの統合や時期、小規模特認校を設置する案などを盛り込んだ、再編計画のたたき台となる「素案」を発表し、意見交換を進めてきた。 今年6、7月に各小学校区で行った地域住民との意見交換会では、「急激な少子化の実態を踏まえると、素案に基づく再編に賛成」「小規模での教育環境を望む保護者や児童にとって小規模特認校の設置は良い」と、再編に前向きな意見があった一方、「地域コミュニティーの中心である学校は、地域づくりにおいて重要。学校再編には反対」といった意見も上がった。 神余地区は、区長会と神余学校再編委員会が市教委に対し「神余小学校の存続に関する要望書」を提出した。神余小として単独での存続と、再編計画素案の再考を要望している。 今後、市の有識者などでつくる「学校再編調査検討委員会」で意見を踏まえて原案を策定し、パブリックコメントを経て、11月までの再編計画の完成を目指している。