新紙幣発行で「諭吉ロス」続出…諭吉コスメ、諭吉せんべいはどうなる?
新紙幣が7月3日に発行され、1万円札に描かれる肖像画が福沢諭吉から渋沢栄一に、5千円札は樋口一葉から津田梅子に、千円札は野口英世から北里柴三郎に変わります。紙幣のデザイン変更は2004年以来、20年ぶりですが、1万円の「顔」が変わるのは、聖徳太子から福沢諭吉に切り替わった1984年以来となります。40年に渡って親しまれ、1万円の代名詞でもあった「諭吉」の引退で、愛着を持つ人たちに「諭吉ロス」が広がっています。 【写真】新紙幣発行でどうなる…?福沢諭吉の1万円札の図柄が描かれた「壱万円お札せんべい」
1万円のファンデーションSNSで「諭吉ファンデ」
1万円の代名詞として「諭吉」が使われることも珍しくなく、美容業界やコスメファンの女性たちは、1万円を超える高級化粧品を「諭吉コスメ」と呼びます。アイシャドーやファンデーションなどについても、ハイブランドや高級品は「諭吉シャドー」や「諭吉ファンデ」などと呼ばれ、別格に扱われます。 そのきっかけとなったのは、コスメブランド「SUQQU(スック)」が2016年秋に発売したクリームファンデーションと言われています。税抜きで1万円という高級ファンデーションは当時、その高価格に注目が集まり、SNSで「諭吉ファンデ」と話題になりました。SUQQUを展開するエキップ(東京都品川区)コミュニケーションチームの安東凜香さんは、「諭吉ファンデ」と呼ばれたことについて、「発売当時のファンデーション市場としては、高価格帯であったため、価格に対する驚きもあったのでは……」と振り返ります。「実際に使ってみると、その価格を超えるクオリティだとご満足いただき、使ったことのない人は『いつか購入したい』というあこがれの思いを込めているのでは」と受け止めているそうです。 1万円札の肖像画が福沢諭吉から渋沢栄一に変わることになり、同社では「『諭吉ファンデ』がこれからどんな愛称になるのか」とひとしきり話題となったそうです。安東さんは「ファンデーションがリニューアルされた際は、さらに良くなったという意味で『諭吉超えファンデ』とも言われました。今後は『渋沢ファンデ』『渋沢超え』なんていうワードが生まれるのでしょうか。楽しみに見守りたいと思います」と話していました。