首相、9日にマレーシアへ出発 インドネシアに警備艇供与
石破茂首相は、東南アジア訪問のため9日に羽田空港を出発する。今年の東南アジア諸国連合（ASEAN）議長国を務めるマレーシアを初めに訪れ、アンワル首相と会談。その後インドネシアに移動し、昨年10月に就任したプラボウォ大統領と高速警備艇の無償供与で合意する方針だ。覇権的な動きを強める中国を念頭に、法の支配に基づく国際秩序の重要性も確認するとみられる。12日に帰国する。 昨年10月に就任した石破首相が、国際会議への出席以外で外国を訪れるのは初めて。自由で開かれたインド太平洋の構築に向け、ASEANとの関係を深めつつ「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国を引き寄せる狙いがある。 林芳正官房長官は8日の記者会見で「海上交通の要衝で、世界の成長センターである東南アジアとの協力は不可欠だ」と意義を強調した。 首相はアンワル氏との会談で、マレーシアがシーレーン（海上交通路）の要衝である点を踏まえ、安全保障協力の推進を申し合わせる。サプライチェーン（供給網）強化も議題としたい考えだ。
