「今後も悪女の役をやってみたい」ドラマ『情事と事情』森香澄が語るお芝居の楽しさとは? 単独インタビュー
小手鞠るいによる小説を原作としたドラマ『情事と事情』が、映像配信サービス「Lemino」にて12月5日より配信中だ。大人たちの秘めた“情事と事情”が複雑に絡み合う恋愛群像劇となっている本作。今回は、玉木まりもを演じた森香澄さんにインタビューを敢行。本作の見どころや、俳優業への思いについてたっぷりとお聞きした。(取材・文:タナカシカ) 【写真】森香澄が超カワイイ…。貴重な未公開グラビアはこちら。グラビアカット一覧
演奏が生んだ自然な芝居
―――まず、今回のお話が来た経緯と、その時のお気持ちを教えていただければと思います。 「オファーをいただいた詳しい経緯はわかりませんが、役を見たときにピアノが弾けることが1つの条件だったのかなと思いました。最初から『映像を綺麗に撮りたいんです』と聞いていたので、すごく素敵な作品になるんだろうと撮影を楽しみにしていました」 ―――今回、ピアニストの玉木まりも役を演じられましたが、森さん自身、幼稚園から高校3年生までプロを目指されていたそうですね。 「そうですね。 ピアノをやっていた頃は、まさかこんな形で活かす機会が訪れるとは思っていませんでしたし、プロを諦めて普通の大学に進む覚悟を決めた時も、『もうピアノを仕事にすることは諦めよう』と思っていたので、こういう形で仕事につながるなんて、本当にびっくりです。ピアノやっていてよかったと改めて感じました」
裏切りと愛情が交差する、役への解釈
―――撮影中、ブランクを感じることはありましたか? 「ピアノの仕事が結構あったので、ブランクはそこまで感じませんでした。前にやっていた映像作品もピアニストの役で、ピアノを練習する期間もありましたから。でも今回は、音大生という設定で、ピアノを日常的に触っていて、さらにホテルのバーで演奏するシーンがあり、余裕のある雰囲気で弾かなければならなかったので、より技術を求められた気がします」 ―――演奏しながら演技をするのはどんなにピアノに慣れていても難しそうですね。他のシーンに比べて、お芝居に苦労されたのではないでしょうか? 「それが逆にやりやすかったんです! 自分でBGMを付けてる感覚といいますか、感情を音で表現するのは得意なタイプだったので、自分の演奏する音で感情を表しながらお芝居をするという作業はスムーズにできました」 ―――今回、金子ノブアキさん演じる修とは不倫関係ということもあり、恋心や嫉妬など、複雑な心情の演じ分けが必要だったと思います。玉木まりもという役をどのように解釈しましたか? 「まりもは、本当は好きになりたくないし、認めたくないのに、気づけば修に惹かれてしまうという葛藤があります。ストーリーが進むにつれて、修のことを少しずつ本気で好きになってしまうんです。修に裏切られたり、すっぽかされたりするたびに、『ダッサ、私』と自分を振り返る描写が多かったので、シーンを重ねるごとに、修への気持ちがちょっとづつ露わになっていく...ということを意識して演じました」