草彅剛の「人生の集大成」 84本のビンテージデニムが一堂に会する「STAY BRAVE」に潜入
その先の壁は、草彅本人が考案したオリジナルキャラクターと写真が撮影できるフォトスポットに。描かれているのは、ステージ上で頻繁に「リーバイス」を着用したことで知られるエルビス・プレスリー(Elvis Presley)風の“ツヨビス”と“エルビス”、草彅の愛犬“クルミ”と“レオン”に着想した“ツヨビス”の愛犬“シュガー”と“セサミ”だ。この2人と2匹は、展示および書籍で解説役を担っており、ビンテージデニムに明るくない人にも親しみやすく分かりやすい言葉で説明してくれる。
“501”のディテールの変遷を辿ることができる、愛好家らしい展示方法
フォトスポットを抜けるとエレベーターで1階から3階へと昇り、3階から2階にかけてメインとなるビンテージデニムの展示がスタートする。なお、この2フロアに関しては大半のエリアで写真・動画撮影が禁止となっているので注意が必要だ。
全84本は、“501”の原型が完成した1901年から草彅の誕生年である1974年まで、デザインの変遷を辿ることができるよう製造年順に10区分して展示。内訳は、1901年製が4本、ベルトループが付くなどディテールに大きな変化が生まれた1922年製が6本、レッドタブが付きサスペンダーボタンが無くなった1937年製が7本、いわゆる大戦モデルに当たる1942年製が17本、草彅が密かに1番推している年代だという1946年製が8本、デニムの完成形と謳われ「最終的にこのモデルが欲しくなる」という1947年製が15本、ジェームズ・ディーン(James Dean)らも愛した1953年製が7本、初のジッパーフライが登場した1954~57年製が9本、革パッチから紙パッチに移行した1957~66年製が6本、XX表記がなくなった1967~74年製が5本で、そのどれもが博物館級の垂涎ものだ。
そして、「マネキンに穿かせたくなかった」とガラスケースの中に吊り下げるディスプレー方法を採用。こうすることで、ビンテージデニム特有の綾織による左右差のある歪んだ股下の形状が楽しめるだけでなく、サスペンダーボタンや欠損した革パッチ、ペンキステッチといった裏表のディテールもくまなく見ることができるのがポイントだ。