“世界初”と発表…高級魚『アカムツ』の水槽内での産卵とふ化した稚魚の飼育に成功 富山県水産研究所
富山テレビ放送
高級魚として知られるノドグロ正式名アカムツの栽培漁業の事業化を目指す県水産研究所が水槽内での産卵とふ化した稚魚の飼育に「世界で初めて成功した」と発表しました。 *県水産研究所 福西悠一主任研究員 「アカムツ栽培漁業の事業化に向けて前進したとうれしく思っている。」 こちらが今回、県水産研究所で飼育に成功したアカムツの稚魚です。 研究所では4年前から富山湾で獲れたアカムツ69匹を使って、アカムツの稚魚の安定的なふ化や飼育に取り組んできました。 今年8月に水槽で飼育していたアカムツから58万粒余りの受精卵が生まれ、そのうち約5000匹が放流できる5センチほどの稚魚に成長したと、10日発表しました。 ノドグロの名で親しまれる高級魚アカムツの栽培漁業の研究は台湾などの外国でも盛んに行われていますが、これまで質の良い卵がほとんど生まれないことが課題となっていました。 研究所ではノドグロが産卵しやすいよう水温や明るさを細かく調整し、自然界で食べているホタルイカなどの餌を与えるなどして卵のふ化に成功したということで、水槽での産卵と稚魚の生産は世界で初めてだということです。 *県水産研究所 福西悠一主任研究員 「卵を見たときは感動した」 育った稚魚は1000匹から2000匹が来月富山湾沖に放流される予定で、研究所は、今後もより安定的な稚魚の生産方法について研究を進めるとしています。
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