いつの間にこんなに大きく? 新井美羽、寺田心、毎田暖乃ら“子役俳優”たちのいま
“子役ドラマ”としての『スカイキャッスル』
また、現在放送中の『スカイキャッスル』(テレビ朝日系)は子どもたちの高校受験をめぐる物語が展開することもあり、ちょうど変化の過程にある2000年代後半生まれ世代の子役出身俳優たちがしのぎを削っている。NHK連続テレビ小説『わろてんか』で主人公の幼少期から洋画大作の吹き替えなど安定した活躍を続ける新井美羽、9年前のニコンのCMで注目を集めた田牧そら、『キングダム』の1作目で山﨑賢人演じる信の少年時代を演じた大西利空と2006年生まれ世代の実力どころぞろい。 彼らに加え、2008年生まれの柴崎楓雅も4年近く前に出演した『岸辺露伴は動かない』(NHK総合)第1話でのインパクトたっぷりの役柄があるため、過去の出演作からの成長ぶりを比較しやすいところだろう。そこに『不適切にもほどがある!』(TBS系)で注目を集めたばかりの2009年生まれ坂本愛登や『Dr.チョコレート』(日本テレビ系)でデビュー早々主演を飾った東宝「シンデレラ」の2012年生まれの白山乃愛のような新興勢力もおり、子役ドラマとしての見どころは尽きない。
南出凌嘉、村山輝星、毎田暖乃
他の作品にも目を向けてみると、8月23日から公開されるホラー映画『サユリ』で主演を務めた南出凌嘉は2005年生まれ。NHKの朝ドラに複数回出演している他、『キングダム』では吉沢亮演じる漂の少年時代を演じていた彼は、なんといってもかつて一世を風靡した『妖怪ウォッチ』の初実写作品だった『映画妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』で主人公のケータ役をアニメ版と同じトーンで体現したポテンシャルの持ち主。それ以来の主演映画で邪悪な霊と対峙するわけだが、作品の持つジュブナイルホラーとしての空気感も含め、今後南出という俳優を見ていく上での指標のひとつになり得る作品といえよう。 8月22日放送の『クラスメイトの女子、全員好きでした』(読売テレビ・日本テレビ系)第7話でフォーカスされる女子生徒を演じる村山輝星は2010年生まれ、一昨年の『妻、小学生になる。』(TBS系)で注目を集め『虎に翼』では伊藤沙莉演じる寅子の娘の成長した姿として出演中の毎田暖乃は2011年生まれと、世代的には下であるが、幼い頃の印象が強く残っている以上、すでにその成長ぶりに充分驚かされる存在だ。ここで挙げた面々は皆まだ10代。ここからまた数年で、さらに優れた役者へと成長してくれるに違いない。
久保田和馬