【管理栄養士が厳選】食べるだけで自然にやせる!「内臓脂肪を減らす」市販ヨーグルト・ベスト6…圧倒的1位は?
● オリゴ糖を食べると 肥満を防ぐメカニズムとは ちなみにオリゴ糖はそのまま市販もされていますから、それをヨーグルトに垂らしてもOKです。私は料理をするとき、砂糖代わりにオリゴ糖をよく使っているんですよ。オリゴ糖は、人の体が通常エネルギーとして利用する糖分とは違い、胃や小腸で消化・吸収されにくく、大腸まで届きます。そして腸内細菌に影響を与え、肥満を軽減することが分かっています。 実は痩せ菌のような体内に有益に働く腸内細菌が、食物繊維やオリゴ糖を食べると、「短鎖脂肪酸」という物質を生み出して、これが肥満防止に重要な役割を果たします。人の体には短鎖脂肪酸のセンサーが存在し、これが産生された短鎖脂肪酸を感知すると肥満を防ぐ働きをするのです。 簡単にその流れを述べますと、「人が食物繊維やオリゴ糖を含む食べ物を取る」→「腸内細菌(痩せ菌)が短鎖脂肪酸を作る」→「人の体にある短鎖脂肪酸のセンサーが感知」→「交感神経が活性化されてエネルギー消費を高める」→「脂肪組織での脂肪の蓄積を抑制」→「脂肪がたまりにくい、太らない」というわけです。 ● ダイエットに一押しのヨーグルトの すごい効果 ここまで理解してくださった方に、ようやくご紹介できます。私がダイエットに一押しするヨーグルトとは「BifiXヨーグルト」(江崎グリコ)です。 「ビフィズス菌BifiX」と食物繊維(イヌリン)が配合されたヨーグルトで、乳酸菌だけが使われているヨーグルトに比べ、短鎖脂肪酸の産生力が高いことが確認されています。このヨーグルトを食べて体内で短鎖脂肪酸が作られれば、脂肪吸収抑制や代謝の活性化につながりダイエットに効果的でしょう。口当たりもまろやかで、おいしさの面からもお勧めできます。 最後に、腸内環境を「花を育てる」ことに例えると、腸内細菌が花で、土壌が食生活といえます。どんなに“いい花の種”(腸内細菌)を持ってきても、土壌である食生活が悪すぎれば、花が育ちません。痩せ菌入りヨーグルトを食べながら、食物繊維が豊富な野菜や果物を十分に取り、過剰に取りすぎていた脂質などがあるなら減らすことも大切です。 ですが食物繊維が重要だからといって、例えばさつまいもばかり食べていると、今度は似たような腸内細菌しかいない腸内環境になってしまいます。善玉菌ばかりがいればいいわけではありません。 ● 肥満の人は痩せている人より 腸内細菌叢が偏っている 最近分かってきたのは、肥満の人は痩せている人より、腸内細菌叢が偏っているということ。太った人は「これしか食べない」など、食べる種類が少ない傾向にあるようです。 ですからダイエットをするときには「量を減らす」ことに力を入れるより、「食べる種類」を増やす。いろいろな食品を偏りなく食べ、それをエサとして腸内にさまざまな菌が存在することが、痩せる体質への近道です。 食事指導の定番である「バランスよく食べること」は健康だけでなく、肥満防止にも重要ということですね。 さて次回は、ビジネスパーソンに役立つ「免疫力強化」や「リラックス・ストレス緩和」の作用があるヨーグルトをご紹介しましょう。 >>第2回は11月15日(金)に配信予定です。
望月理恵子/笹井恵里子