「白いドレスに誓いの言葉まで…」中国で“ペットの結婚式”が大ブーム
あなたはペットにどれほどの愛情を注ぐことができるだろうか?中国で今、“ペットの結婚式”を行う飼い主が急増。美しい屋外の式場に白いレースの尻尾が出せるウェディングドレス、そして参列者は人間と犬という結婚式に、賛否両論の声があがっている。 【動画】賛否両論の声があがった、中国で行われた“ペットの結婚式” 中国の都市部では現在、1億1600万匹以上の猫と犬がいると言われている。Acuity Knowledge Partnersによれば、中国人の約8人に1人がペットを飼っているという。この現状に伴い、高級ペットフードやアクセサリー、ヘルスケア、そして以前は人間だけのものだった体験など、ペットのあらゆるニーズに応えるサービスが急増。それは、結婚式までもだ。 中国では、ペットオーナーが愛犬への愛情表現として犬同士を結婚させることがトレンドになっている。そんな中、2匹のゴールデンレトリバーのブリーとボンドは7月上旬、白いレースのガウンとおいしいケーキとともに、“わんダフル”な結婚式を挙げた。 ロイター通信によると、2匹の結婚式は人間の結婚式顔負けの豪華な式場で、プロのカメラマンを手配して行われたという。ブリーの飼い主であるリンさんがブリーをバージンロードにエスコートした後、夫であるボンドといつも一緒におやつを食べたり遊んだりすることを“誓いの言葉”として交わしたそうだ。 結婚式の様子を捉えた動画には、ふたりの飼い主と犬の友人たちが式に立ち会い、二人の結婚を祝福する姿が映されている。「人には結婚式がある。なぜ犬には結婚式がないのでしょう?」と飼い主のブリーさんは話した。
動物愛護団体から「問題では?」という声も
このようなペットの結婚式やペット関連のサービスのブームは増加する一方で、一部疑問の声も上がっている。 「我が子のように愛しているペットが結婚したら、多分号泣しちゃう」「自分が結婚をあげる見込みないし....私もしちゃうかも」という肯定的な意見に対し、「人間の都合で勝手に着飾らされてかわいそう」「これって許されるの?」などの批判的な声も集められた。 動物愛護団体はこれらのトレンドに対し、安全問題やペットの健康への配慮よりも利益が優先されているとの懸念を表明。また、品質基準を満たさないペット関連グッズや規制されていないペットの繁殖と販売、ペットの所有に関する社会的責任の欠如など報告し、これらの問題に対処するためには「政府の規制、業界の自己規律、一般市民への教育が必要である」と話した。
文:大村朱里