お酒1缶でも健康リスク? 適切な飲酒量の指標「純アルコール量」とは? 【#みんなのギモン】
■飲酒ガイドライン案 街のみなさんは…「少ない」
街のみなさんにも聞いてみました。 「毎晩飲みますね、家でも。日本酒です」と話す40代は “ガイドライン案”について、「(日本酒)1合弱は少ないかな。2合くらいは飲んじゃうかな。やめられない」と答えました。 飲酒しない会社員40代は「お酒を飲み過ぎている方たちは体調崩されたり、健康診断、人間ドック引っかかってる人多い。自分は今のところ何もないので、その点はいい意味でよかった」といいます。また別の40代は「少し意識しつつ、でも飲みたいものは飲みたい」と話しました。 “ガイドライン案”について別の40代に聞くと「(量が)少ないと思いますね」と回答。普段どれくらい飲むのか尋ねると「生(ビール)2杯飲んでおかわりして、チューハイとか4杯くらい」と答えました。すると隣にいた娘が「あんまり無理しないでほしい」と声をかけ、「わかりました」と答えました。 「この量では少なすぎる」「減らすのは無理」という声が多く聞かれました。 ちなみに、お酒が好きな藤井キャスターにも聞いてみました。昨晩もワイン1本あけたそうです。 藤井キャスターは、男性の40グラムという目安については「全然おさまりません。全然おさまりません。超えてしまう」「体をいたわって週に2回のノンアルデーをつくっている、それだけでも革命なのに」とショックを受けていました。
■疾患別リスクの目安 脳梗塞や胃がんのリスクは?
週にどれくらい摂取したら、どんな疾患のリスクが高くなるのでしょうか。研究に基づく目安を、ビールの500ミリリットルロング缶に置き換えてみました。 ・脳梗塞:発症リスクが上がるのは、男性は週に15本。女性は週に約4本。 ・高血圧:男女とも、そもそも少しでも飲むと発症リスクが上がる。 ・胃がん:男性は少しでも飲むとリスクが上がる。女性は週約8本。 ・大腸がん:男女とも週に約8本以上。 しかし、目安の量以下なら“リスクは上がらない”という保証もありません。
■アルコール性肝疾患で死亡する人 20年で2倍に増加… そのワケは
お酒の影響は個人差もあり「自分は大丈夫」と思っても、次のようなデータがあります。 日本人がお酒を飲む量は年々減る傾向にある一方で、アルコール性肝疾患で亡くなる人の数が2022年に6296人(厚生労働省)と、20年前に比べ2倍近くに増えています。 さらに今「ビールよりチューハイなどのリキュールのほうが飲みやすい」という人が増えているため、チューハイなどがより多く消費されています。その中で最近はアルコール度数の高いストロング系のチューハイが人気にもなっています。 そこで厚生労働省は、適切な飲酒量の指標として「純アルコール量」を活用してほしいと考えているわけです。