衆院選、中国5県の構図と情勢 17小選挙区56人立候補
【山口】自民の議席独占 継続が焦点
山口県内の小選挙区数が4から3に減った後も自民党が議席独占を継続できるかが焦点となる。2区は共産党が擁立を見送り自民党と立憲民主党の一騎打ちの構図。市民団体による野党共闘の働きかけなどもあったが、1、3区は複数の野党の新人が自民党の前職に挑む。 再選を期す自民党前職と立憲民主党元職が立った2区は今回から周南市の全域が入る。同じ2人が戦い、前職が制した昨年4月の旧2区補選の得票差は5768票。同市の選挙人名簿登録者数(14日現在)は2区の10市町で最多の約11万5千人で、前職、元職とも新たなエリアでの浸透に力を入れる。共産党は党員に投票先の呼びかけはせず、自主投票とする。 1区は3選を目指す自民党前職、立憲民主党新人、共産党新人、国民民主党新人が立候補。選挙区から周南市が外れ、前職は祖父の代から続く地盤を手放す形になった。新たに入った宇部市で地場企業などに支援を訴え地盤固めを急ぐ。新人3人はいずれも自民党派閥の裏金事件などを批判し、与党批判票の取り込みを図る。 前回まで4区だった下関市などの西部が3区となる。同市出身の自民党前職が日本維新の会新人と共産党新人の挑戦を受ける。前職は公務で地元入りが難しく妻が選挙区内を回るなどする予定。旧4区の自民党前職は比例中国に転出する。
【岡山】1減の4選挙区 与野党が対決
区割り変更で岡山県内の小選挙区数は1減の4選挙区に再編された。公示前に議席を独占していた自民党5人のうち1人は比例中国に回った。立憲民主党と共産党は今回候補者調整はせず、全4選挙区にそれぞれ擁立。自民党前職と対決する。 県西部から北部に広がる3区は、8選を目指す自民党前職と立憲民主党、共産党の新人が争う。県面積の約7割を占める広大なエリアだけに、浸透には街頭活動やミニ集会に加えウェブ活用の重要度が増す。 1区は13選を狙う自民党前職に立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、共産党の新人4人が挑む。2区は自民党前職と前回選で比例復活を逃した立憲民主党元職の5度目の戦いに共産党新人が割って入る。4区は自民党前職と立憲民主党比例中国前職が7度目の対決。共産党は新人を立てた。