「ドナネマブ」を保険適用 年308万円、認知症薬で2例目 中医協
中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関、中医協)は13日、米製薬大手イーライリリーが開発したアルツハイマー病の治療薬「ドナネマブ」(商品名・ケサンラ)への公的医療保険適用を承認した。 公定価格(薬価)は、1人当たり年間約308万円となる見込み。費用の大部分は公的保険で賄われる。20日から適用され、年内にも医療現場で使用が始まる。 薬価は、1瓶350ミリグラム6万6948円に設定した。原因物質を脳内から除去する薬としては昨年12月に保険適用された製薬大手エーザイなどの「レカネマブ」(同レケンビ)に続いて2例目。2033年度には2万6000人への投与が予想される。 ドナネマブは、患者の脳内に蓄積する異常なタンパク質を取り除き、病気の進行を抑える効果が期待されている。点滴で月1回、最長1年半投与する。 薬価が高額なため、患者の自己負担に上限を設ける「高額療養費制度」が適用される。