【解説】トランプ氏“暗殺未遂” 「容疑者の素顔」「突き上げた拳」「銃撃後の支持率」
近野解説委員 「そういう場面でしたので、レーガン氏は今回の事件のような振る舞いをこの現場では見せることは出来なかった。ただその後、搬送先の病院での発言が大きな意味をもつ一言になりました。それがどういうことかというと、レーガン氏は緊急手術のために自らを取り囲んだ医師や看護師にむかって『君たちはみんな共和党員だよね? そうならいいけど』と問いかけました」 「レーガン氏は言うまでもなく共和党の(当時の)大統領で、このときは民主党の現職を破ってからまだ数か月ということで、命の危機にひんしながらもこういうジョークを飛ばしたという『機転』とか『ウイット』が非常に高い評価を受けた。結果として支持率もぐんと上がって、今となっては共和党の歴代大統領の中でもレガシーの1人になりました」 「ちなみに言われた側、ジョークで質問された医師のほうも『きょう一日は全員が共和党員です、大統領閣下』と切り返したというのも、いかにもアメリカという感じです。今回の事例は、こういう過去の事例も思い起こさせるというわけです」
■銃撃後に上昇…ブックメーカーの勝敗予想
鈴江キャスター 「トランプ氏が銃撃された事件というのは決して許されないことですが、それを経て今、大統領選にトランプ氏が勝利するという観測は何か変化があるんでしょうか?」 近野解説委員 「厳密な世論調査の結果というのはまだ手元にありませんが、誰が選挙に勝つか、ブックメーカーの予想をまとめたものがあります。アメリカの政治分析サイト(リアルクリアポリティクス)ですが、事件を受けてトランプ氏の勝敗予想が急上昇しているというのが最新のデータです」 鈴江キャスター 「一方で暴力は決して肯定できるものではありません。トランプ氏の1日も早い回復が望まれます」