シュミットが日本復帰を決めた訳 味わった大舞台での“挫折”「凄い悔しかったんですよ」
シュミットは6日に加入し始動日に姿を現した
名古屋グランパスは1月6日、ベルギー1部KAAヘントから元日本代表GKシュミット・ダニエルを完全移籍で獲得した。シュミットは始動日である6日に姿を現したなか、練習後の加入会見で移籍の決め手や思いを語った。 【一覧リスト】名古屋グランパスの2025シーズンの登録メンバー30選手一覧 32歳のシュミットは、中央大学1年時から川崎フロンターレに特別指定選手として登録され、2014年よりベガルタ仙台へ加入。ロアッソ熊本や松本山雅FCへの期限付き移籍を経て、19年夏にベルギー1部シント=トロイデンへ完全移籍。24年からヘントへ移籍したが、ここまで5試合の出場にとどまっていた。 今回、名古屋移籍で5年ぶりにJリーグ復帰となるなか、一番の決め手は「ワールドカップ(W杯)に出るため」と触れ、「試合に出て活躍できるところに行かないといけないと思ってた。そういう意味で早い段階で声をかけてくださって、あっちでも試合に出れている状況ではなかったので。 まだヨーロッパでの夢もあって、そこは志半ばでちょっと残念ではありますけど、一番の目標はW杯なので。そこに食い込むために、競争を勝ち抜いて試合に出て、いいパフォーマンスを出せばJリーガーでも入れる。今代表に選ばれてるキーパーは3人中2人がJリーガーだから、そこに食い込んでいける自信もあるし、そういうパフォーマンスを出せればいいかなと思います」と、語った。 シュミットはA代表としては18年に初招集され14試合に出場している。22年のカタールW杯でもメンバーに選ばれたものの、試合に出ることはなかった。そのことについて「シンプルに(W杯で)試合に出たい。前回試合に出れなかった分、凄い悔しかったんですよ。結局W杯行っても試合に出ないと何も意味ないと思ったので、前回のW杯からそこが僕の目標になった」と、当時の思いなどを振り返った。 また「傍から見たら難しいと思うかもしれないですけど、サッカーって全然何が起こるか分からないし、短期間で状況は大きくガラッと変わるので、そこに向かっていくだけです」と力強く語った。 32歳とベテランの域の差し掛かったシュミット、ここ1年半は思うような出番を得られず苦しい思いをしていたが、ミッチェル・ランゲラックの後釜としてチームを勝利に導くパフォーマンスを見せた際には、再び代表への道が見えてくるはずだ。
FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi