岩谷技研が気球による宇宙遊覧サービスの有人飛行試験でついに成層圏に到達
商用運航のキャビンで到達高度1万555mを確認
機体の上昇/下降は、気球内部に満たしたヘリウムガスの放出によってコントロールされる。放出バルブは地上からの遠隔操作および同乗するパイロットにより開閉され、離陸地点から予め定められた着陸地点まで、確実に航行される。 岩谷技研では2022年2月に福島で行った有人による係留飛行試験以降、徐々に高度を上げながら毎月のように道内を中心に飛行試験を重ねてきた。 今回の実験は、今夏に開始予定の商業運航で使用する機体と同型の2名乗り与圧キャビン「T-10-VII型気密キャビン(T-10 EARTHER)」によって行われた。骨格設計や気密構造に数々の特許技術が採用されており、機内の気圧変化は旅客機よりも小さく、飛行時の振動や揺れは新幹線よりも小さい。温度も厳密に管理され、地上と変わらないレベルに保たれている。 上述のとおり運行サービスは今夏より始まる。すでに第一期の搭乗者(計5名)は決定済みだ。2025年以降のフライトに関しても2024年中に応募を開始予定とのことだ。